ムーンナイト・ダイバー 天童荒太

704 (税込)
発売日2019年01月04日
ジャンルエンタメ・ミステリ
商品情報
書名(カナ) ムーンナイト ダイバー
ページ数 304ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2019年01月10日
ISBN 978-4-16-791205-5
Cコード 0193
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ムーンナイト・ダイバー 天童荒太

704 (税込)
発売日2019年01月04日
ジャンルエンタメ・ミステリ
商品情報
書名(カナ) ムーンナイト ダイバー
ページ数 304ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2019年01月10日
ISBN 978-4-16-791205-5
Cコード 0193

現地取材をして書かれた、著者の新たな金字塔というべき作品

震災から四年半が経った地で、深夜に海に潜り、被災者たちの遺留品を回収するダイバーがいた。男の名前は瀬奈舟作。金品が目当てではなく、大切な家族や恋人を亡くした人々のために、ボランティアに近い形で行なっている。ただし、無用なトラブルを避けるため、ダイバーと遺族が直接連絡を取り合うことは禁じられていた。
ある日、舟作の前に透子という美しい女性が現れる。彼女も遺族の一人だったが、なぜか亡くなった自分の夫の遺品を探さないでほしい、と言う――。

フクシマの原発避難区域圏内にも入って取材し書かれた、著者の新たな代表作となる鎮魂の書。サバイバーズ・ギルト(生存者の罪悪感)についても強烈に考えさせられる問題作です。
巻末に新たな書下ろしエッセイ「失われた命への誠実な祈り」を収録。

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担当編集者より

天童さんからオール讀物の通巻1000号記念に原稿をいただく約束をしたのは、映画『悼む人』公開の半年ほど前。当初は『悼む人』のスピンアウト的な小説を考えていらしたようですが、2015年春、福島へ取材に行く頃には、ほぼ構想が固まっていました。
3.11で亡くなった人々の遺品回収作業に福島沖で従事する男の話を書きたい――。
取材は線量計を携え、原発の避難指示区域にまで入るものでした。そして見つけた小さな漁港。ここから男が月夜にボートを出すイメージが湧き、この小説が完成したのです。

著者

天童 荒太

一九六〇年愛媛県松山市生まれ。八六年「白の家族」で野性時代新人文学賞を受賞。九三年『孤独の歌声』が日本推理サスペンス大賞優秀作となる。九六年『家族狩り』で山本周五郎賞、二〇〇〇年に『永遠の仔』で日本推理作家協会賞、〇九年に『悼む人』で直木賞受賞。一三年に『歓喜の仔』で毎日出版文化賞を受賞。ほか著作に『あふれた愛』、『包帯クラブ』、『静人日記』、『ペインレス』、画文集『あなたが想う本』(舟越桂と共著)、対談集『少年とアフリカ』(坂本龍一と共著)、荒井良二画の絵本『どーしたどーした』、新書『だから人間は滅びない』などがある。近著に『巡礼の家』。

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