累計100万部を超えるベストセラー『三千円の使いかた』をはじめ、お金や日常を題材にさまざまな作品を生み出してきた原田ひ香さん最新刊のテーマは、「台所」。世代も境遇もバラバラの5人の女性たちの前には、木曜深夜の30分ドラマ「台所のあるところ」がありました。
発売に先駆けて見本を読んでくださった全国の書店員さんからは、熱~い共感の声が殺到。その熱気を、余すことなくお伝えします!(第4回/全5回予定)
「台所のあるところ」というドラマを介していることによって、彼女たちが今どこかで、同じ時間を生きているのだということが、実感として立ち上がってくるような感覚になりました。
日々のやりきれなさにモヤモヤすることもあるけれども、決してすべてを諦めたわけではない彼女たちが、自分の道へ舵を切っていく姿に、優しくエールをもらった気がします。
ときわ書房本八幡スクエア店 但野春香
ひ香さん大好き!!
私も新生活が始まったばかりなので、お気に入り達に囲まれた台所にしていきます。
さわや書店ラビナ店 内村裕子
拝読させていただきました。
自分はまだ親の気持ちが分からないのですが、家族を大切にしたいと思います。
文苑堂書店福田本店 下篠輝人
そういえば、以前引っ越しをした際にうちの母も「大きな冷蔵庫が欲しい!」と強く主張したなぁということを思い出しながら、この作品を読みました。
我が家にはその後、母の希望通り大きな冷蔵庫がやってきて、今も現役で活躍中です。
あの冷蔵庫がこわれる頃、母は、そして私はどんな風にしているだろう。そして、次にどんな冷蔵庫が欲しいと考えるんだろう?
そんなことを思わず考えてしまうぐらいに身近に感じられる物語でした。
喜久屋書店倉敷店 井元江里子
30分の深夜ドラマ「台所のあるところ」の視聴をきっかけにして、5人の女性の現在と過去そして未来を描いていく不思議な感じのする小説でした。
未来は全てハッピーエンドというわけにはいきませんが、少なくともいいことも悪いことも含めて前向きに生きるきっかけになったのではないかと感じています。
あと私は築57年の家に母と二人暮らしですが、昔の台所の光景や料理が浮かんできて懐かしく思いました。
有隣堂セレオ八王子店 大曽根俊幸
もやもやっとはじまり、もやもやっとおわる。
日常ってそんなもんだよって思いつつ、ドラマのつづきが気になり、一緒に「#台所のあるところ」でつぶやきたくなりました。
丸善日吉東急アベニュー店 高橋裕子
大人たちが仲良くなりたい人をまずは食事に誘うように、ごはんの周りでは人が繋がってゆく。記憶と味も結びつく。
そうして台所で再び落ち着けるから、外に出て挑戦できるのだと思う。
どの台所も楽しめたし、のぞいている背徳感でワクワクもする。
みーんな幸せとはいかずとも、みんな毎日おいしいごはんを食べてほしい。そんな温かい作品でした。
くまざわ書店小倉店 田中温日
定年退職した夫は単身海外でボランティア活動に勤しみ、ふたりの子供たちはそれぞれ独立しているので、都内の広い家に一人暮らしの主婦・飯盛敦子。
何かとモラハラ気味な態度や発言をする男と同棲中で、将来に不安を覚える会社員・村松陽愛乃。
「内藤」と「鈴木」という姓しか存在しない離島に嫁いで数十年、義父母も夫も見送り、ふたりの子供たちも島を離れ、一人暮らしの65歳の女性・鈴木寿子。
訪問介護士として働きながら4人の子供たちを育てているものの、子供たちの態度に日々イライラを募らせているシングルマザー・高木花絵。
都会での暮らしに疲弊し、実家に戻ることもなく各地を転々とした後にようやく居場所を見つけ、3頭の保護犬を育てながら暮らす新聞配達員・海原多美。
そして、世代も境遇も異なる5人の女性たちが楽しみにしていた30分の深夜ドラマ「台所のあるところ」の企画書を書き、持ち家の外観や台所の雰囲気を提供した脚本家・みなみまどか。
それぞれが主人公として描かれる物語ひとつひとつに共感したり憤ったりしながら読み進めていましたが、それぞれの結末に安堵しました。いろいろな出会いや巡り合わせによって、彼女たちも、彼女たちの周りの人々も、みんな幸せになる未来を思い描くことができてよかったです。
智子や瑠奈が登場する「台所のあるところ」、もしくはその「台所のあるところ」を作中作とした「台所のあるところ」というドラマをぜひ観てみたいです。
ACADEMIAイーアスつくば店 K
章と同時に進行するドラマにも注目しながら読みました。
2話目に「なるほどこういう構成のお話か!」と気づいたときはわくわくしました。
SNSの書きこみももしかしたらこれはあの人が書いたのかも……? と想像しながら読み返すのも楽しかったです。
ドラマの中に出てくるご飯がどれもおいしそうで、登場人物と一緒にいいな~と思っています。しらすトースト作りたいです!
一話一話それぞれにふんわりほどよい読後感がありますが、一番最後まで読み終えたときさらにスッキリできました。つい自分のことを後回しにしてしまう人に寄り添ってくれる一冊だと思います。
登場人物それぞれが抱えている息苦しさにはきっと誰しも覚えがあるはずで、でもその息苦しさって自分でちょっと軽くできるんじゃない? と気づかせてくれる連作でした。面白かったです!
谷島屋浜松本店 小川友美子
何事をも受け入れ、順応していく女性たちの賢さと清々しさが、胸の奥に溜め込んだ汚れを洗い流してくれるようだ。
喜久屋書店小樽店 渡邊裕子
ひ香さん、あぁひ香さん!って感じでした。台所はどこの家にも大抵あるものだけど、需要も事情もそれぞれ違うんだよな、とあらためて思いました。
どこにでもある日常の中で、何年も何十年も台所の主として過ごす女性たちにとって、もしかしたらそこに人生が詰まってるのかもしれない。そこで作られるのは料理だけじゃなくて、家族や友人、ペットたちとの関係だったり、自分自身を見つめ直す時間だったり。
ドラマの中で大切な場所だったように、現実の生活でも、あって当たり前、ないなんて考えられない、だけどちょっと面倒。台所ってそんな存在なのかもしれないなぁと。台所を舞台に物語を作ってしまうひ香さん!久しぶりのひ香さんをたっぷり楽しみました。
永嶋裕子
私も、人生思い悩む毎日です……。でも大事なのは世間体よりも自分の思いだ!
K.M.
ひとつのTVドラマを通じて、様々な女性の悩みや家族の問題を数珠繋ぎのように描いているのはさすが原田ひ香さん!と読み終わってから美味しい定食食べたあとのような満足感が得られました。
現実はままならない、でも私たちは本やSNS、テレビなどを通じてちょっとは分かち合えるんだ!って思えました。
正和堂書店 猪田みゆき
30分の深夜ドラマ「台所のあるところ」という番組を軸に5人の女性たちの「台所」にまつわる物語たち。
「食事を作る」ということがこんなにもいろんな形で、しかもどれも苦みと苦しみを伴って描かれていくのか、と読みながら暗澹たる気持ちになっていく。
夫のため、子どものため、毎日何度も台所に立つ女性たち。仕事と家事の両立、老いと孤独、世の中の女性たちの心の声がこだまするようだ。
家をきれいに整えても、毎日家族の食事を用意しても、それが当然のように受け流されていく。専業でも兼業でも「主婦業」はどうしても軽んじられてしまう。やって当然、という視線。感謝の言葉も気持ちも感じられない不毛な日々。「名もなき家事」が話題になったのはいつのことだったか。
そんな5人の女性たちの日々が苦しくて読むのがつらくなったりもするのだけど、深夜ドラマの中で描かれる物語を通して、女性たちが自分の居場所を見つけ出していく姿にようやく心の中がすっきりと澄んでいく。
あぁ、これは連作短編だったのだな、と気付いてから、肩の凝りがほぐれたように軽くなる。
さてと、自分も家族のためにご飯でも作ろうか。何がいいかな、家族は何を食べたいかな。と考えて、いや、自分の食べたいものを作ろう、と気が変わる。
私の台所で、私が、私の好きなものを作るのだ。THIS IS ME.そう言いたくなる。
精文館書店中島新町店 久田かおり






人はもちろん自分だって思う通りにならなくて、なんか思ってたのと違うなあって気持ちを抱えながら生きていく。当たり前だけど当たり前だから時々忘れてしまっていたことを原田先生の作品を読むと思い出します。
書泉ブックタワー 山田麻紀子