- 2014.12.02
- インタビュー・対談
【動画つき】ヒョウ柄とアメちゃんを愛する“大阪のおばちゃん”がもし日本国憲法を訳したら!?
「本の話」編集部
『日本国憲法 大阪おばちゃん語訳』 (谷口真由美 著)
ジャンル :
#政治・経済・ビジネス
ヒョウ柄とアメちゃんを愛するホンモノの大阪のおばちゃんにして「全日本おばちゃん党」代表代行を務める谷口真由美さん。“おばちゃん目線”で読む「9条」とは? 憲法って誰のモン?
――『日本国憲法 大阪おばちゃん語訳』とは、どんな本ですか?
大阪のおばちゃんって、とてもじゃないけど憲法とか法律の話をしそうもないですけど、もし大阪のおばちゃんが井戸端会議で憲法の話をしたとしたら、どんなふうになるんやろう、というのがこの本のコンセプトなんです。
私、実際に子どもがふたりいてまして、バリバリ大阪のおばちゃんですねんわ。そんな私ですが、じつは大学で法律を教えてますねん。(講師をつとめる)大阪大学での「憲法」の授業では、ベストティーチャー賞みたいの何回かもろたこともありますねんわ。えらいことですな。
――話題の憲法9条を大阪おばちゃん語に訳すと?
9条は、みなさん一番よく知ってはる条文かも知れまへん。ほな、おばちゃん語に訳してみますね。
1 日本国民は、正義と秩序でなりたってる国際平和を心底大事やと思って追い求めていくで。国とか政府が権限ふりかざして戦争はじめたり、武力つかって威嚇したり武力つこたりっちゅうのは、世界のもめごとを解決するためには永久に棄てましてん。
2 ほんで、さっきの戦争を永久に棄てましてんっていう目的を達成するためには、軍隊とか戦力は持ちまへんで。ほんで戦争する権利は認めまへんで。
ちなみに、そもそもの条文の原文はこんなですわ。
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
――そもそも憲法は誰のモノなのでしょう?
みなさんは、憲法って誰が守る義務があるか、知ってはりますか。これね、国民やと思ってはる人、すごい多いんですけど、じつは権力者ですねん。この本にそのこともくわしく書いてあります。
そのほかに内閣のこととか、裁判所のこととか、天皇さんのこととかも書いてますから、まあちょっと読んでみてほしいなと思ってます。
――この本を書こうと思われたきかっけは何ですか?
憲法を教えてて、このところ学生さんからも、「護憲」とか「改憲」とかいう言葉を、よく聞くんですけど、変えたほうがええって言わはる人も、変えんでええと言わはる人も、何が問題ですねんと聞くと、みな「9条」と言わはるんです。でも憲法は、9条だけちゃいますねん。
私から言うと、「護憲」とか「改憲」って、ふたりの男のなかで揺れ動く乙女の心みたいなモンですかね? どっちの人のこともよう知らんのに、この人とさあ結婚しいやと言われても、困ると思うんですわ。だからやっぱり相手のことよう知ることからはじめなアカンな、って。憲法も同じことちゃうかな、という感じですね。
――この本の効果的な使い方を教えてください。
こんなに憲法に注目が集まってる時代っていうのも、そうそうありまへんな。流行りモンに乗っかるっていうのは、大事なことだと思うんで、いまこの本を読むのは、とってもお得ですねん。
PTAの集まりとか、居酒屋やとか、カフェとかで、ちょっと私知ってるで、おれ知ってるで、とひけらかしてもらうには、ちょうどええ感じに出来上がってます。お得感、満載です。まあ、買うて損はないですから、みなさん、お手に取って読んでみてください。
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『赤毛のアン論』松本侑子・著
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