不肖・宮嶋、著者に比べたら、まだまだ……というより、今現在も守るべき家族もいなければ、自らの命を賭してでも国を守るという使命感を持てないでいるのである。
だから平時のイラクに一泊しただけで「戦争取材の経験は豊富」だの「戦争は地獄」だのとテレビで言うコメンテーター(特に名は伏す)の言葉のウサン臭いこと。
不肖・宮嶋は少なからずホンモノの戦争を目の当たりにしてきた。そして数々の地獄を見てきた。それは拙著(たくさんあります)の写真でお分かりだろう。そして著者と同じ結論を得たのである。
「戦争反対」
著者は戦闘訓練の度にそう思い、不幸にもホンモノの戦争に巻き込まれ、そこから逃げずに戦った方々を尊敬できるようになったのである。訓練とはいえ、実際に地獄を見た著者の言葉である。それは前の大戦で戦った方々の言葉並みに重いのである。
ゆえに我が国がホンモノの戦争に巻き込まれないために、二十三万自衛官が訓練を続けなければならないという事実を説く。著者の上官の言葉ではないが、反自衛隊をうたう政党本部にも警備員はいるのである。福島みずほ社民党党首にも拳銃を懐(ふところ)にのんだSPがついているのである。あっ、大臣を辞めたから、もうつかんか……。志位和夫共産党委員長の家だって、外出する時はカギをかけるのである。
こうやって五十日間を経てミーハーネェちゃんがその細腕に(訓練でだいぶ太くなられたようやが)六四式小銃を構え、自らの家族を、故郷を、国を守る、真の大和撫子(やまとなでしこ)となり咲き誇っているのである。やるやないかネェちゃん――もとい、岡田予備陸士長殿、ごくろうさま! そしてこの本、面白かったでェ。ありがとう。
政治家も、この予備自衛官の訓練を終えんと立候補できんようにしたったらエエのに……。
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