日本文学振興会より、第174回直木三十五賞の候補作が決定いたしました。選考委員会は、きたる2026年1月14日(水)都内にて開催致します。

◆選考委員(五十音順) 浅田次郎・角田光代・京極夏彦・桐野夏生・辻村深月・林真理子・三浦しをん・宮部みゆき・米澤穂信

◆正賞:時計  副賞:賞金100万円


候補作品(作者名:五十音順)

嶋津輝(しまづ てる)「カフェーの帰り道」東京創元社

1969年生まれ。2016年「姉といもうと」で第96回オール讀物新人賞を受賞。19年、受賞作を収めた『スナック墓場』でデビュー。

〈作品〉「ラインのふたり」アンソロジー『女ともだち』(2018年文春文庫刊)所収。『スナック墓場』19年文藝春秋刊(文庫化に際し『駐車場のねこ』に改題)。「猫とビデオテープ」アンソロジー『猫はわかっている』(21年文春文庫刊)所収。「漂泊の道」アンソロジー『私たちの特別な一日』(23年創元文芸文庫刊)所収。『襷がけの二人』23年文藝春秋刊=第170回直木賞候補。『カフェーの帰り道』25年東京創元社刊。


住田祐(すみだ さち)「白鷺(はくろ)立つ」文藝春秋

1983年生まれ。2025年、「白鷺立つ」で第32回松本清張賞を受賞。同年、同作でデビュー。

〈作品〉『白鷺立つ』2025年文藝春秋刊。


大門剛明(だいもん たけあき)「神都(しんと)の証人」講談社

©ホンゴユウジ

1974年生まれ。2009年「ディオニス死すべし」で第29回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞。同年、本作品を改題した『雪冤』でデビュー。

〈作品〉『完全無罪』2019年講談社文庫刊。『両刃の斧』19年中公文庫刊。『この歌をあなたへ』21年祥伝社文庫刊。『シリウスの反証』21年KADOKAWA刊。『闇夜に吠ゆ』23年文春文庫刊。『神都の証人』25年講談社刊=第16回山田風太郎賞受賞。


葉真中顕(はまなか あき)「家族」文藝春秋

1976年生まれ。2012年「ロスト・ケア」で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。13年同作品でミステリー作家としてデビュー。

〈作品〉『ロスト・ケア』2013年光文社刊。『絶叫』14年光文社刊=第68回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補、第36回吉川英治文学新人賞候補。『コクーン』16年光文社刊=第38回吉川英治文学新人賞候補。『凍てつく太陽』18年幻冬舎刊=第72回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞、第21回大藪春彦賞受賞。『Blue』19年光文社刊=第10回山田風太郎賞候補。『灼熱』21年新潮社刊=第7回渡辺淳一文学賞受賞、第43回吉川英治文学新人賞候補、第35回山本周五郎賞候補。『ロング・アフタヌーン』22年中央公論新社刊。『鼓動』24年光文社刊=第37回山本周五郎賞候補。『家族』25年文藝春秋刊。


渡辺優(わたなべ ゆう)「女王様の電話番」集英社

©上澤友香

1987年生まれ。宮城学院女子大学卒。2015年「ラメルノエリキサ」で第28回小説すばる新人賞を受賞。翌年、同作品でデビュー。

〈作品〉『ラメルノエリキサ』2016年集英社刊。『地下にうごめく星』18年集英社刊。『カラスは言った』22年中央公論新社刊=第4回ほんタメ文学賞あかりん部門大賞受賞。『私雨邸の殺人に関する各人の視点』23年双葉社刊。『女王様の電話番』25年集英社刊。