女性が活躍できる会社とは
前半は、経産省で仕事をする立場から、日本経済全体がどのような方向に向かっているのか、そうした環境変化の中で、これからの女性の生き方・働き方はどうなっていくのか――不器用な私が4人の娘の育児をしながら仕事を続ける中で、失敗を繰り返しながら少しずつ学んできたことや、一般的な「ホワイト企業」の見分け方などもご紹介しています。
日本企業の女性活躍推進への取組みは、まだ過渡期ですから、会社によって状況は様々です。女性を始め多様な人材がその力を発揮できるような会社を選定して、広く紹介したいという狙いで始めたのが「ダイバーシティ経営企業100選」です。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事も、この企画に賛同して、表彰式には直々に応援メッセージを寄せてくださいました(本書にも収録)。
この本では、2012年度「ダイバーシティ経営企業100選」に選ばれた中から、「残業を原則禁止している企業」「出産後の女性社員がキャリアアップしながら活躍している企業」「女性の斬新な発想で画期的な商品開発に成功した企業」など、25社を紹介して、そこで活躍している8人の女性たちに登場いただき、これまでのキャリア、どうやって仕事と両立しながら、家族と大事な時間を過ごせているか、を紹介しています。
本書を通じて、これからの時代を担う皆さんが、「就活リテラシー」を高め、「賢い選択」をしていただけるよう、この本が少しでもお役に立てたら、と心から願っています。そのためにも、女子学生ご本人だけでなく、ご両親や教育関係者、そして転職や再就職を考えていらっしゃる皆さんにも、是非お手に取っていただければ、と思っています。

