- 2013.10.01
- 書評
私を導いてくれたリーダーたち
文:佐々木 常夫 (佐々木常夫マネージメント・リサーチ代表)
『こんなリーダーになりたい 私が学んだ24人の生き方』(佐々木常夫 著)
ジャンル :
#政治・経済・ビジネス
私は高校2年の夏、山岡荘八の『徳川家康』を夢中になって読んだことがある。
この本は全26巻、世界最長の小説ともいわれ、寸暇を惜しんで受験勉強をしている高校生にとっては、楽しくも辛くもある経験であった。
あまりの面白さに2週間で読み切ってしまったが、この本に登場する織田信長、豊臣秀吉、武田信玄、石田三成、伊達政宗などの戦国武将を身近に知り、リーダーの多様性と奥深さを実感した。
その後、吉川英治の『新・平家物語』、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』『坂の上の雲』、城山三郎の『雄気堂々』『落日燃ゆ』などを読み、歴史のめまぐるしい変遷や人の上に立つ人物のありように深い感動を受けた。
こうしたリーダーたちの不遇を跳ね返す執念や自分を成長させようとする努力、先見性や決断力を知って、私自身の生き方や考え方、また人との付き合い方や仕事への向き合い方にどれだけ大きな影響を受けたかしれない。
昨年、週刊文春に「こんなリーダーになりたい」というコラムを書き始めたとき、改めて自分が興味を持っていたリーダーたちを調べ直していくうちに、リーダーシップに対する自分の理解が不十分であることに気が付いた。
その1つは、歴史上名を残した優れたリーダーたちは、中には元々持って生まれた優秀な素質が備わった人ももちろんいるが、多くの人物は、自分に高い目標を課し、人一倍多くの努力を積み重ねた結果リーダーシップを掴み取っていったこと。
もう1つは自らの欲求は極力抑え、組織のため、人のために貢献するという無私に近い志を持っていたこと。そしてそのような気持ちを持って生き、行動する人は誰からも慕われ、尊敬され多くの人を導いていくリーダーになっていくということ。
つまり私たち凡人でも強い意志を持って生きていけば、リーダーになれる可能性があるということである。
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