インタビューほか

侮日観の伝統から照らし出す韓国の反日

「本の話」編集部

『侮日論 「韓国人」はなぜ日本を憎むのか』 (呉善花 著)

歴史の中で変化する反日の質

――「侮日観」といえば、日本を侮辱の対象とする観点となるように思いますが、いつ頃からあるものなのですか?

 「侮日観」の由来は、中華帝国周辺の諸民族を、文明の遅れた野蛮で侵略的な夷族と蔑視する古代以来の中華主義にあります。朝鮮半島は長らく中華帝国の属国としてあり、最後の王朝である李氏朝鮮は、自らこそ中華主義を正しく継承する唯一の国であると誇ってきました。韓国の「侮日観」はこの李氏朝鮮時代500年の間に根付いたものです。

――韓国のサッカー選手が、テレビカメラの前で「猿顔」を真似て日本人を侮辱したことに触れられています。こうしたことが起きるのも、伝統的な「侮日観」があるからですか?

 まさしくそうです。若者までが日本人を侮辱して悪びれないのは、反日教育がその実、侮日教育になっているからです。韓国は古代に、文明のない野蛮な夷族としてあった日本に、文字や仏教や先端技術を教えて上げた、しかし日本はそうした我が先祖の恩を忘れて韓国を植民地とした、日本人はいまだにそうした野蛮で侵略的な民族的資質を反省して直そうとすることがない、というのが反日教育の核にある歴史認識です。

――そんな古色蒼然とした歴史認識や価値観が今のものとしてあるというのは、ちょっと信じられないことですが。

 そうですね。そこが日本人には容易に理解できないところだと思います。長い歴史のなかで醸成・形成されてきた世界観・人間観・価値観などが、日本と韓国では想像以上に大きく違っています。ここを理解しておかないと、戦後70年近く経った今なお、韓国が強固な反日国家としてあることがわかりません。ひとくちに反日といっても、李承晩政権、軍人政権、文民政権という流れのなかでその質は大きく変化しています。伝統と現代、政治と文化が複雑に絡み合って現在の韓国の反日があります。本書では、そこをできる限り解きほぐしながら、韓国の反日とは何か、なぜ最悪の日韓関係がもたらされるまでに至ったかを論じたと思っています。

『侮日論』
呉 善花・著

定価:750円+税 発売日:2014年01月20日

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