- 2019.06.06
- インタビュー・対談
【対談】さらけのプロみうらじゅんが明かす『週刊文春』編集長とのエロエロな話
みうらじゅん ,新谷 学(『週刊文春』編集長)
『ラブノーマル白書』(みうらじゅん 著)
ジャンル :
#随筆・エッセイ
みうら でも、ブタなんて乗れたもんじゃないよ。軽くまたがったくらいで、「今! 早く、早く、撮って!」って、必死(笑)。このときはロケバスに乗って遠くまで行きました。そのバスの中で、なぜか新谷さんとSM女優の谷ナオミさんの話で盛り上がったことをよく覚えてますよ。
新谷 しました、しました(笑)!
みうら 新谷さんには、爽やかな「若大将」みたいなイメージがあったから、谷ナオミさんの話で盛り上がるとは意外でした。
新谷 偶然の積み重なりですね、人生は。『あしたのジョー』で、みうらさんとコマの付箋がばっちり合ったのが、マンモス西の……。
みうら 「鼻からうどん」でしょ(笑)。あれ(注:ボクシングの減量中なのにうどんを食べているところをジョーに見つかり、殴られて鼻からうどんを出す名シーン)は外せないよね!
新谷 最後には「ブルース・リー 巡礼の旅」をやろうとなって、香港まで行きましたから。みうらさんに黄色のトラックスーツを着てもらって撮影しましたけど、あれもタランティーノの『キル・ビル』より早かったですよね。このときもトットリさんに「鉄の爪」(注:『燃えよドラゴン』に出てくる敵の武器)を作ってもらって、香港に持って行って。
みうら 飛行場の検査でひっかかったんだよね。
新谷 「なんだ、これは?」って英語で聞かれて、説明の仕様がなくて困りました(笑)。
みうら 鉄でもなく、紙粘土だから(笑)。俺の裸の背中に、鉄の爪でひっかかれた傷をつけて撮影してね。何してんだろうね(笑)。
新谷 本当に金かけてましたね。香港まで行ったんだもんなあ。ああいう企画、『Number』はもちろん、どの雑誌もやらなくなりましたね。テレビも同じで、“金をかけずにいかに数字を取るか”ばっかり考えているからつまらないんですよね。