内田春菊さんが、山田詠美さんの短篇小説集『タイニーストーリーズ』を漫画化。
文春オンライン配信時から大反響を呼んだ本作がついに単行本にまとまり、絶賛発売中です!
個性豊かな女性たちが繰り広げる濃密なドラマをどうぞお楽しみください。
インタビュー音声はコチラ→https://voicy.jp/channel/1101/122471
内田春菊さんより
コミカライズは本当に久しぶりで、漫画にする技術を新たに得られた気がします。6篇それぞれに、人々の人生の悲しみ、喜び、エロスが描かれていて、生きるヒントが詰まっていると思います。知人が「百年生になったら」の漫画を読んで感想のメールをくれたんですけど、共感の嵐でした。原作の小説も多くの方に読んでいただきたいです。
担当編集者より
原作となった山田詠美さんの短篇小説集『タイニーストーリーズ』は、文春文庫から2013年に刊行されたものです。全部で21本の短編が収録されていて、その中から6本をマンガ化しました。主人公は、ぱっと見大人しそうでも腹の底では意外なことを考えている、個性の強い女性ばかり。内田春菊さんが、どのキャラクターも魅力的に描いてくださりました。
『タイニーストーリーズ』は、文春オンラインで配信を始めたのですが、「宿り木」という作品を昨年4月に公開したところ、一晩でなんと160万PVも獲得しました。幼馴染の女性2人の関係性の変化を描いたお話です。女性のうち1人が、元彼の結婚式に招待される場面があって、その女性が結婚式場でとんでもない行動に出るというお話なのですが……想像以上に反響がありました。
※「宿り木」前編を「文春オンライン」で公開中です。読むにはこちらから。
担当編集者として印象に残っているのは「ブーランジェリー」という作品です。収録作のなかで一番官能的なお話なのですが、ネーム(下書き)をいただく前に、内田さんから「原作を読んで、主人公の年齢とか、どんな仕事をしていると思いましたか?」と訊かれたのを覚えています。原作を読むと、主人公が性に奔放で、誰にも縛られないタイプの女性であることが伝わってくるのですが、外見や生活については触れられていなかったんですよね。内田さんも私も「きっと会社員ではないですよね」という意見で一致していたのですが、内田さんがいつも「どうマンガにしていくか」の片鱗を見ることができて嬉しかったのを覚えています。
内田春菊さんは、漫画家としても、小説家としても多くの作品を手掛けられてきていますが、個人的に『闇のまにまに』というホラー短編集が大好きで、おすすめです。吸血鬼やフランケンシュタインといったモンスター系のお話もあれば、「結局一番怖いのは人間だよね」と思わせるサイコホラーもあります。登場する女の子が可愛い顔してとんでもないことをしでかすのは、『タイニーストーリーズ』と通じる部分があるかもしれません。元の本が2000年代に刊行されたものなので、女の子のファッションも今とは全然違って、新鮮で可愛いなーと思いながら読みました。文藝春秋から、電子復刻版が出ていますので、こちらも合わせて楽しんでいただけたら嬉しいです。
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