昨年40歳で第1子を出産した大田垣晴子さん。4人の子持ちである 内田春菊さんと、40代の出産について語っていただきました。
――昨年40歳で出産された大田垣晴子さんは、妊娠する前から、内田春菊さんの「私たちは繁殖している」シリーズを愛読していたそうですね。お互いに40代出産の経験者であり、内田さんとは着物や手芸など共通の趣味も多く、出産・育児に関する考え方も共感する部分がたくさんあったといいます。
内田 今、40歳以上で出産する人はとても多いですよね。この業界は特に。「めちゃくちゃ子どもが欲しい」と思っていなかった人も、カラダのリミットが来る前に「産めるんだったら産んでおこうか」と思うのかも。最近働く女性から、「最初の子どもをいくつの時に産みましたか」とよく聞かれます。
大田垣 私が通っていたのは小さいけれど人気のある病院で、昨年に入ってから妊婦さんが増えて、ハイリスクの人から大きな病院へ転院させられることになったんです。40歳以上や身長150センチ以下が“ハイリスク妊婦”で、私は両方なんですけど、たまたま前から通っていたのでそのままその病院で産めることになりました。先生からも「大森(大田垣さんの現姓)さんはラッキーだよ」とか言われて。
内田 妊娠バレやいつまでスルーできるかも気になる。
大田垣 私は妊娠しているのがバレるのが嫌で、8カ月くらいまで編集者に言わずに仕事を続けていました。着物着てるから意外とバレないんです。横から見た時に「恰幅(かっぷく)がよくなったなあ」と思われていたみたいだけど(笑)。
内田 私も1人目と2人目は7カ月くらいまでバレなかったんですけど、3人目と4人目が大きくてお腹が目立っちゃって。遺伝子が違うから。3人目以降の相手は大きい人なので。
大田垣 働いている女性は、どのタイミングで言うか迷いますよね。私は取材して描くことが多いから、「今言ったら連載どうなっちゃうんだろう」と悩みました。あと、私は2回流産しているから、安定期の5カ月までは絶対誰にも言わないって決めてました。流産した時、みんな良かれと思って言ってくれている慰めの言葉がすごく嫌だったので。