「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しい――。日本エンターテインメントの最前線&最高峰!
文芸の最前線で活躍する4人の直木賞作家が、“小説を音楽にする”ユニットYOASOBIとコラボレーションし、小説、音楽、映像など、さまざまなジャンルで作品を展開しながら物語世界をつくりあげていく、壮大なプロジェクトが始まりました。小説のテーマは、「はじめて〇〇したときに読む物語」。
「『私だけの所有者』――はじめて人を好きになったときに読む物語」(島本理生)
「『ユーレイ』――はじめて家出したときに読む物語」(辻村深月)
「『色違いのトランプ』――はじめて容疑者になったときに読む物語」(宮部みゆき)
「『ヒカリノタネ』――はじめて告白したときに読む物語」(森絵都)
当代きっての人気作家たちが描く極上の「はじめて」が、新たな時代を象徴するYOASOBIの音楽と融合することで生まれる、かつてない読書体験です。
※文字をやや大きくし、漢字にはルビを多めにふっています。広い世代の方々にお読みいただけるアンソロジー作品です。
※これらの小説を原作としたYOASOBIの楽曲は、2022年中に順次発表予定です。
作家からのメッセージ
島本理生:
初めての挑戦をたくさん詰め込んだら、むしろ自分の原点とも言うべき、好きな人との物語になりました。恋よりも強い絆で結ばれた「私だけの所有者」にこの短編で出会ってください。
辻村深月:
人は誰でも、その出会いの前と後で人生が変わってしまうような一生モノの出会いの経験があると思います。その一夜を通じて、前の自分にはもう戻れなくなるような、そんなはじめての家出を書きました。この小説もまた、読む前と読んだ後で誰かの何かが変わると信じて、送り出します。
宮部みゆき:
いつも物語をつくる時は、そのイメージに合った音楽を探すようにしています。ぴったりな音楽が見つかれば、その音楽が私を正しい方向に導いてくれるからです。今回はまず物語が先にあり、そこから音楽が誕生するという企画で、私にはまったく新しい経験に、胸が高鳴っています。
森 絵都:
「はじめての」というお題をいただき、私もはじめての設定にトライしてみました。時空を超える片思い――この物語が、読者の皆さんの過去に灯る大事な瞬間とつながってくれますように。
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