村山由佳さんの『PRIZE―プライズ―』が雑誌「ダ・ヴィンチ」の「BOOK OF THE YEAR 2025」小説部門第1位に選ばれました！

　直木賞該当作なしというニュースもあった今年、「今こそプライズを読んでほしい！」という書店員さんの応援の声を紹介します。（全2回のうちの1回目）

普段本を読まない人にとって、直木賞ってわりと漠然としたものだと思うのです。ああまた大きい賞のやつが決まったんだなと。
しかし本作を読んだら、直木賞!! あれか!!! あれが決まったのか!!! と次から思い直すことになるでしょう。
それくらい直木賞について力強く書かれている作品です。
書店業界にいたとしても、そうなんだ……と思うような裏話（？）も満載で興味津々でした。
もちろんそれだけではなく、天羽カイン先生のもどかしさだったり、作家とその周りの人々との関係性。
見どころが盛り沢山すぎて、言いたいことが絞れません。
直木賞ってなんだろう？ と思う人にぜひ読んでみて欲しいですし、毎年直木賞の時期に一緒に並べたいような作品でした！
くまざわ書店調布店    山下真央さん

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作家、編集の方を想像しながら、ぜひ読んでみてください。これほどまでに何かが欲しいと思ったことがあるかも一緒に考えたらより楽しめると思います。
TSUTAYAブックストア京都四条    宮﨑文香さん

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こんなにも貪欲までに手にしたい賞とは……ひとりの作家の燃え上がる炎は決して妥協を許さなかった。怖いほどの作家魂に打たれながらもこれほどの感動を味わえる一冊には巡り会えないだろう。
BOOKSえみたす富士吉原店    望月美保子さん

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作家天羽カインは、自分の書いた小説やファンを大切にし、事実売れている。なのに、直木賞に選ばれない。なぜ？ と燃える彼女は決して他人事ではない。
小説を音楽や我が子、仕事でもいい、なぜこんなに頑張っているのに評価されないの？ そんな気持ちになったことのある人、ないけどその心理を知りたい人、直木賞のことが知りたい人。ぜひ、多くの方に手に取ってもらいたい一冊です。
正和堂書店    猪田みゆきさん

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最初に読んだ時、「ここまで書いていいの?!」と大変驚きました。
読了直後は、周りに紹介する時は、「ヤバイよ〜！ めちゃくちゃ面白いから！」でしたが、再び読み直し、落ち着いてからは、カイン先生の小説に対する熱い思い、同じく、編集者や営業さんたちの熱い思いが詰まりに詰まった激アツ小説じゃないか！ と思うようにもなりました。
今回、芥川賞も直木賞も受賞者なしだったのは、書店員として、書店として、とても残念でした。でも、一方で、ある意味、注目された部分もありました。芥川賞もですが、一体、直木賞って、どんな賞なのか？ と思った人も多かったはず。そこで、オススメしたのが、村山由佳先生の『PRIZE』でした。
カイン先生が、熱烈に求める直木賞とは?!　この本を読めば、分かるはず！　ちょっと引きそうなくらい強烈キャラなカイン先生ですが、中毒性間違いなし。小説沼にはまったら、もう抜け出せないのと一緒ですね。
精文館書店豊明店    近藤綾子さん

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どうしても『直木賞』が欲しい。そんな1人の作家が登場します。彼女の言葉の数々は強烈です。その裏にあるのは作家としてのプライドなのか、執念なのか。作家の業と性。編集者の業と性。文学賞の裏側がリアルすぎてドキドキ。これから先の文学賞を見る目が大きく変わること間違いなし。
AKUSHU BOOK＆BASE    石田美香さん

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こんな赤裸々に作家の直木賞への渇望を描いていいのかと心配していました。でも今なら思えます。直木賞は特別なんです。あんなものすごい賞だから、なんとしても欲しい。しかし作家の魂は激しく美しいとこの本を読んできっと思うと確信します。
ジュンク堂書店滋賀草津店    山中真理さん

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作者としての矜持が伝わる物語です。
物を生み出す力、そこにかける情熱、
全てが詰まった一冊です。
宮脇書店境港店    林雅子さん

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私自身この本を読んで直木賞、ひいてはプライズ（賞）自体について様々な事を考えるキッカケをいただいた。
作家にとってのみならず私たち書店員にとって、読者にとってある意味道しるべとなるのではないでしょうか。
まさしく今読むべき作品です。
有隣堂藤沢本町トレアージュ白旗店    小出美都子さん