東野圭吾さんのガリレオシリーズ最新長編『永遠の記憶』の刊行(8月5日)が近づいてきました。
発売記念キャンペーン第1弾「あなたとガリレオの記憶」リレーが実施中です。シリーズ既刊10作品の中から、初めて読んだ日のこと、好きな登場人物、忘れられないトリックなど、あなたとガリレオとの特別な記憶を募集しています。
寄せられた記憶の中から、第2回として紹介するのは40代男性のKさん。「子育ての道標」となった『真夏の方程式』についてです。
Kさんは数年前、静岡の実家に帰省した際、独身時代に読んだ『真夏の方程式』を手に取って、「ある場面」を思い出したといいます。
願いを諦めかけた少年に、湯川がとった行動
小説の舞台は、太陽に照らされた海の底が光り輝き、色のついた水晶が並んでいるように見える海が魅力の「玻璃ヶ浦」。この町では、沖合100メートルまで行けば、美しい光景に出会えるのですが、少年・恭平は船酔いしやすい体質もあって、「玻璃のような海底」を見ることを諦めていました。
子ども嫌いのガリレオと恭平君が交流を重ねるなかで、湯川は「(君は)諦めるのか」と問いかけ、少年を防波堤へと連れ出します。
湯川が自家製のペットボトルロケットを使って、海の底を観察するための実験に取り組んでいるさなか、「ロケットなんて関係ないじゃん」と言い出した恭平君に向かって、湯川が――。
「ガガーリンを知ってるか。ロケットがなければ、人類は地球の本当の姿を見られなかった。ロケットは必要なんだよ」
こう言って、指先で眼鏡を押し上げ、ある方法で、色鮮やかな海底の光景を少年に見せるのです。
この場面を思い出したKさんはこうコメントしてくださいました。
「私の息子が5歳になり、毎日『なんで? どうして?』と目を輝かせる姿を見て、『真夏の方程式』の実験の記憶が鮮やかによみがえりました。湯川が少年に伝えた『分からないことを自分で確かめる』ということの大切さが、親となった私には痛いほど分かるのです。今年の夏は、息子を連れて地元の海へ行って、一緒にたくさんの『不思議』を確かめるつもりです。一冊の小説が、時を経て私の『子育ての道標』になってくれたことに、じーんと感謝しています。」
玻璃ヶ浦でともに過ごした夏が終わるとき、湯川は恭平君にこう声を掛けます。
「今すぐには答えを出せない問題なんて、これから先、いくつも現れるだろう。そのたびに悩むことには価値がある」
続けて、恭平君に語りかけた湯川の言葉が読者の胸を打ちます。
福山雅治さんの楽曲『道標』を思い浮かべながら、こう願います。人生を歩み始めた5歳の少年に、いつの日か、『真夏の方程式』に込められたお父さんのメッセージが届きますように、と。
科学の力で鮮やかに解き明かす魅力が詰まった『予知夢』
Kさんが、次に誰かへすすめたい一冊として選んだのは、『予知夢』です。
「子どもの『なぜ?』に寄り添うヒントがたくさん詰まった短編集だからです。本作では『予知夢』や『生き霊を見た』といった、一見オカルトチックで、5歳の男の子なら興奮しそうな不思議な現象が次々と登場します。湯川は、これらの現象を頭ごなしに否定せず、科学の力で論理的に、そして鮮やかに解き明かしていきます。その姿はまさに、子どもの純粋な好奇心を否定せずに、解決へと導く理想の父親像のようでもあります。1話が短く、子育てで忙しい世代にも、隙間時間に読み進められる点も魅力です。お子さんの突飛な疑問に対しても『一緒に確かめてみようか』と言えるようになる一冊だと思います」
◇◇◇
日々の中で「壁」にぶつかったとき、「この世に無駄な研究なんかはない」「どんな問題にも答えは必ずある」という『真夏の方程式』の湯川学の言葉が、心に浮かんできます。あなたの心に残るガリレオは、どの一冊ですか。
「あなたとガリレオの記憶」リレーの応募締切は、2026年8月31日23時59分。ご応募いただいた方の中から抽選で、図書カードNEXT5000円分(5名様)や、「帝都大学」オリジナルボールペン&湯川学の名刺ステッカーセット(50名様)といった豪華賞品が当たります。
ふるってご応募ください。










