2026年8月22日深夜、ジュンク堂書店50周年を記念して池袋本店で開催された「ミッドナイトジュンクラブ」。地下1階~9階まで全フロアを贅沢に使い、閉店後の21時~翌朝6時まで、店内のあちこちで本を愛する人々に向けた様々な催しが行われました。

 日付が変わる直前に開催されたのは、「『さとこはいつも』沖田修一監督×細田佳央太さんスペシャルトーク」。小説『さとこはいつも』を上梓し、9月18日に同名映画の公開も控える沖田監督と、作中で書店員役を演じた細田さんによる熱いトーク全文をお届けします(司会:奥浜レイラ)。

奥浜(以下、――)楽しんでますか~みなさん!

 本日はミッドナイトジュンクラブにて開催の「映画『さとこはいつも』スペシャルトークイベント」にお越しいただきありがとうございます。

『さとこはいつも』は9月18日公開ですが、多分、このイベントがどこよりも早く映画についてのお話をお届けできるタイミングです。

 それではお迎えいたします。沖田修一監督、細田佳央太さんです!

沖田修一:お願いしまーす。

細田佳央太:よろしくお願いします。

――(細田さんの装いを見て)すごいですね。様子がいつもと違いますけれども。細田さんからご挨拶をいただいてもよろしいでしょうか。

細田:みなさん、こんばんは。細田佳央太です。僕もすごく新鮮で、今日はワクワクしています。

沖田:『さとこはいつも』の監督をしました、沖田と申します。今日は細田くんと、なかなか不思議で珍しいイベントに呼んでいただきました。短い時間ですが、よろしくお願いいたします。

――今日、細田さんに書店員さんの格好で出てきていただいたのには理由がありまして。映画の中で、細田さんは実は書店員さんの役をやってらっしゃるんですよね。今日はジュンク堂さんにお借りした、本物のエプロンをお召しです。

沖田:ジュンク堂の店員さんと話しているみたい(笑)。

細田:僕も今、どういう立ち位置でお話ししたらいいんだろうってすごく思っています(笑)。

――深夜のジュンク堂さんの1階でトークなんて、なかなかないですよね。

細田:ないです、ないです。自分がまさか、こういう形でやらせてもらえると思わなかったですし、まして監督とご一緒できるのが嬉しくて。

沖田:なかなかないですね。

――お二人はふだん、本屋さんにはいらっしゃいますか?

沖田:僕は好きなのですが、最寄りの駅にはなくなっちゃったんですよ。だから、電車で2駅ぐらいの駅ビルの中のお店によく行きますね。

――どういうときに行きますか?

沖田:えー、気分転換かな。仕事でちょっと疲れたなっていうときに、本屋さんに行って、ゆっくりしようみたいな。ぐるぐる回るだけでも、ちょっと気分転換になったりしますよね。

細田:そういうときに「ひらめく」みたいなことってあるんですか。本屋さんを歩いていて、行き詰まってたところが、すっと風通し良くなるみたいな。

沖田:うーん、「こういう映画やりたいな」みたいなときに、似たような題材とか参考になりそう本とかを見ようとするんだけど、全然参考にならずに帰ることはあるかな。

細田:(笑)

――細田さんはいかがですか?

細田:行かなきゃいけないな、とは思っています。

――撮影に入ってしまうと台本も読まなきゃいけないし、頭も作品のことでパンパンにしなきゃと思うと、その隙間がなさそうですよね。

細田:いやいや……それはもう言い訳ですからね。読まれている方は、たとえ時間がなくてもほんと読まれてますから。僕は台本を読んでいるから本を読んだ気になっていますけど、これは非常に良くないし、今年こそなんとかしなきゃっていうのはずっと思ってるんですよね。それこそ今回の『さとこはいつも』の撮影現場が、一面ぐるっと本に囲まれている場所だったのですごく新鮮でしたし、こんな場所がほんとにあるんだと思っていました。

――長野県に実際にある書店さんだったんですよね。

沖田:はい、善光寺のほうにあったんですけど。もう壁じゅう全部本、みたいな。若干のハリー・ポッター感がある本屋さんでした。

細田:異世界みたいな感じでしたよね。

◆向田邦子好きの中学生は面白い

――そのお話ものちほど伺いたいのですが、まずは今日、本屋さんでのイベントということでお二人が最近気になっている、もしくは読んだ本があれば教えていただけますか?

細田:最近共演者の方に聞いて気になっているのが、村田沙耶香さんの『世界99』っていう本。

――面白いです!

細田:やっぱりそうなんですね。主人公が「性格を持たない」という設定のようで。人は外部の人との交流で作られているのであって、本来、自分に「性格」というものはないんじゃないかみたいな、自分が持っていた概念のような部分を変えられる作品だよと聞いて、読んでみたいなとずっと思ってるんですよ。

――共演者の方との間で、面白かった本やコミックについての情報交換もあるものですか?

細田:あまり多くはないですが、その方がめちゃくちゃ本を読まれる方だったので、それで聞きました。

――監督はいかがですか?

沖田:「マンガ大賞2026」を受賞した『本なら売るほど』ですかね。それこそ『さとこはいつも』が何かを「書く」話だったもので、気になって読みました。古本屋さんの店主さんとそこを訪れる人たちのお話なんですけど、ずっと読んじゃうんですよね。

――ここからは映画のお話も伺っていきたいと思いますが、まずは簡単にストーリーをご紹介します。今年2026年は、沖田監督にとって長編映画デビュー20周年を迎える年です。

沖田:あぁ、ありがとうございます。

――おめでとうございます。

細田:おめでとうございます。

(会場、拍手に包まれる)

沖田:……あ、どうもどうも。(手を挙げる)

――盛り上がっていますね(笑)そんなデビュー20周年の節目に作られた完全オリジナル作品、『さとこはいつも』。物語の主人公は3人の“さとこ”たちです。

 姫野花春さん演じる中井聡子が15歳。有村架純さん演じる西田沙都子が35歳。石田ひかりさん演じる飯島里子は55歳という、年齢も育った環境も住む場所も違うさとこたちが、それぞれに降りかかる出来事や運命的な出会いをきっかけに自分の物語を書くことによって、少しずつ巡り会っていく……。と、ネタバレしないように言うとこんな感じになるんですけれども。

 監督、まずはこの作品の着想のきっかけは何だったのでしょうか。

沖田:最初は、15歳の女の子が物語を書いてみようとする話を考えたりしてて。向田邦子に憧れる中学生の話は面白いなと思ったんです。なんとなく大人びた中学生で、自分の父親は本当は浮気してるんじゃないかって後をつけてみたりとか、そんな中学生の話から考えていったらだんだんと今の形に……全然変わっちゃったんですけど(笑)。

――たしかに。じゃあ最初は15歳のさとこが主人公だったわけですね。

沖田:そうですね。昭和が好きな子、みたいなイメージがあって。そんなところから始まりました。

◆“一人反省会”から6年

――そこから3人のさとこへと広がっていったのは、どういう経緯だったんですか。

沖田:本当に長い時間、言葉にまつわる話でどういう映画ができるだろうって考えていたときに、僕自身が15歳くらいのときに物語でも書いてみようかなと思い、書いてみたことを思い出したんです。今となっては何書いたかも覚えてないし、書いたものもどっかいっちゃったのですが、もしかすると多くの人にそういう経験があったりするんじゃないかなと思ったときに、そんな、みんなが書こうとした、でも最後までは書けなかった=生まれなかった物語みたいなことを元に映画が作れないかということをアイデアとして思いつきました。

――出発点になった15歳の中井聡子を演じる姫野さんは、オーディションで選ばれたんですよね。

沖田:はい。

――姫野さん、映画の出演は初めてですよね。

沖田:はい、初めてだったと言っております。

――そうですよね。いやぁ、本当にびっくりしました。「こんな逸材が!?」っていう。

沖田:ほんとですね。

――今後、彼女はすごいことになるんじゃないかなって。

沖田:そうですね。そうなるといいなぁと思って。そのときに自慢できるなと(笑)。

――そして細田さんとは、6年前に『子供はわかってあげない』(以下、『こどわか』)という映画でご一緒されていますね。

細田:あれは18歳の夏でした。

沖田:6年経って、細田くんはもうお酒が飲めます。

細田:あ、そうですね(笑)。

――今回、オファーをもらったときはどんなお気持ちでしたか?

細田:めちゃくちゃ嬉しかったですよ。

 ふだん、取材とかでもよく聞かれるんですよ。「直近の目標なんですか?」って。そんなとき、自分の中で、今までご一緒した監督ともう1回お仕事をしたいっていうのがすごく強くあって。特に沖田さんの作品はもともと大好きなのもありますし、やっぱり『こどわか』のときに一人で勝手に大反省をしたこともあって。

沖田:そんな反省したの(笑)

細田:しました、しました。今でも忘れない、初号を観終わって試写室から出た時に沖田さんがいらして、思わず「いやー……」って言ったら、すごい嬉しそうに、「いや、わかるよ、わかるよ」っておっしゃってて。

沖田:そんなこと言った!?

細田:いや、もう僕は忘れませんので(笑)。そんな経緯もあり、(今回のオファーは)嬉しくもあり、ちゃんと6年経ったぶんだけのものを見せなきゃみたいな想いもあり、本当にありがたいなと思いました。まさかこんなに早くまたご一緒できると思わなかったので。

沖田:今回、細田くんのシーンでクランクインだったんです。だから、すごく久しぶりに細田くんとやろうってなって、いきなりクランクインで2人ともドキドキして。

細田:ずっと緊張してました。

沖田:してたよね。

◆小鳥との芝居は最初で最後!?

――ネタバレがないように少しだけお伝えすると、書店員さん役の細田さんのシーンは、石田ひかりさん演じる55歳の飯島里子の書く物語の中という設定なんですよね。

細田:しかも僕の撮影日数、たしか2日間とかでしたもんね。

沖田:そうそう。

細田:もう、『こどわか』からの6年分の思いを全体のクランクインの日、しかもそこから2日間に込めなきゃいけない。どうしたら監督がもっと楽しそうにしてくれるだろうっていうことをずっと考えていました。めちゃくちゃ楽しかったですけど、すごいお腹減りましたね。

沖田:そうだったんだ(笑)。

細田:沖田さん、モニターを見ながらすごく楽しそうに嬉しそうにされるので、それを見てちょっと安心する節があって。それに、小鳥とお芝居させていただくこともなかなかなかったので。

――そうそう。細田さん、小鳥と芝居をするのはキャリアの中でも初めてですか?

細田:多分、最後にもなるんじゃないですか?(笑)

 最初で最後になるかなと思います。いやぁ、すごく不思議な空間でしたね。

――あれはどうやって撮影されたんですか?

沖田:現場では、助監督さんが小道具の小鳥がついた棒を「ピヨピヨ」とか言いながら動かしていて。大の大人たちが何してんだろうなっていう感じなんですけど(笑)。細田くんはもうちゃんと小鳥に芝居して、それはもう。

細田:最高でした。

沖田:最高だったね(笑)

細田:姫野さんが映画は初めてだっていうのもあったので、クランクインの時に現場見学にいらしてたんですね。そうしたら監督が面白半分で、ちょっと小道具の代わりに姫野さんが1回小鳥役やってみてくんない? みたいなことがあって、姫野さんが「ピヨピヨ」言いながらやってくれましたよね。

沖田:人と人がお芝居すると全然違う。

細田:全然違います。でもすごい面白かったんですよ。

沖田:面白かったね。

――姫野さんは小鳥の役もできるんですね。

 今回、久しぶりにご一緒されて、現場での細田さんの変わったところ、変わらないところはありました?

沖田:いろいろパワーアップしている感じがしました。逞しくなって。『こどわか』の時は細田くん自身10代で、高校生の役だったので等身大だったけれど、書店員さんってもう制服の役ではないじゃないですか。そういう役を細田くんと作るなかで、かけている眼鏡がどうだとか、どういう動きをするとか、まず1回演じてもらってからすごくコミュニケーションを取りながらやってくれて……。むしろこういうのどうですか?とか目の前で演じてみせてくれたりして、「あ、もう任せよう」と思いましたね。細田くんを頼っていました。

――場面としてはファンタジックな要素もあって、しかも小鳥を相手に芝居をするということで難しいものもあったのではないでしょうか。

細田:難しかったですけど、でもなんでしょうね。何より考えていたのは、温かくやろうというのはあって。逆にそれ以外、あまり考えていなかったかもしれない。

 沖田さんの作品を観終わった後の心のポカポカさって、沖田さんの作品でしか感じ取れないものがあると思うんですよ。今回はそれに加えて本の中の世界という作品の性質もあったので、温かさだけ大事にしようかなと思っていました。

 とはいえ、台本を読んで難しいなと思うところもあったので、現場で「ここってこういうイメージですか?」みたいなお話はしました。でも、シーンもシーンだったんで、どうやったらあの空間の中でいろんなことできるかなってひたすら考えていたら終わっちゃいましたね。

◆何でも発信できてしまう時代に

――できあがった作品をご覧になった感想はいかがですか?

細田:1本の映画でこんなに満足できることがあるんだと思いました。『おーい!どんちゃん』もそうですが、沖田さんの作品を観終わった後って監督に会いたくなるんですよ。沖田さんはいつも試写室の出入り口のところにいてくださるから、勝手に安心してるんです。

沖田:そうなんだ(笑)。

細田:3人の物語を1本の作品の中で見られることって、まあなくて。しかも、それがどこか近しいけれどそれぞれ別の人生を生きている3人というところに、こんなに贅沢な映画体験があっていいんだろうかと思いました。ずっと笑っていましたし、すごく楽しかったなと思っています。

――私は試写室を出た時に、しゃべりながら涙が止まらなくなってしまって。なんだ、この感情は? って。多分、3人を応援する気持ちと自分が応援された気持ちとが全部混ざって出てしまったのですが、本当に温かい気持ちで劇場をあとにしましたし、細田さんのおっしゃる通り、監督の撮る映画って、人が重ねてきた人生の年輪みたいなものに対するあったかい眼差しとユーモアが絶対にあって、特に今回の作品はそれが世代ごとにあることにもぐっときましたね。

沖田:あ、ありがとうございます。(客席に向かって)すみません、もちろんまだ観てないと思うんですけど、そうなんですよ(笑)。

――今日いらっしゃる方には、ぜひ映画館で観ていただきたいですね。

沖田:3人の話なんだけど、オムニバスみたいな映画にはしたくなかったんです。3人の話なんだけど、1人の女性の人生みたいに錯覚するとか、そんないろいろなことを考えながら観ることができる作品にしたいなと思っていたので、そういう、あまり他にはない観方のできる映画かなと思います。

――「自分自身で何かを綴る」という大きなテーマには、どのように辿りつかれたんですか?

沖田:どうなんでしょうね。何かをやってみるとか、ちょっと書いてみようとか、それは外に向けられたことではなくて、自分のために書くことで何かが変わるとか、再確認するとか、そういう行為としての「書く」を映画の中で描けたら素敵だなという気持ちはあったような気がします。それって、今やもう珍しいですよね。何でも外に発信できてしまうから、自分の中で言葉を留めておくことが希少価値の高いもの、大切なものになっている感じがします。

◆クランクイン前に音源があがってきて……

――そして、今回は小説版『さとこはいつも』もあるんですよね。ノベライズではないと伺っているのですが、映画とは別に小説として書いてみようと思われたのは、どういう経緯だったのでしょう。

沖田:原作がない映画って、ノベライズという形で”読み物としての映画”が発売されることが多いのですが、今回は「書く」ことがテーマの映画だったので、もう少し違うアプローチができるのではないかと思ったんです。逆に、映画からは離れて一から作り上げる気持ちで小説を書いてみようと思ったので、映画と小説とでまた少し雰囲気が変わっているんですよね。それぞれに楽しめるようになっていると思います。

 映画の中のさとこたちと同じように、自分も書けるんじゃないの? と思って、がんばって書いてみたのがこの小説です。

――みなさん悩むところだとは思うのですが、映画が先か小説が先か、どちらがいいでしょうか?

沖田:あぁ……どうだろう、わからないな。でも、どっちも違う楽しさがあると思うので、お好きな方でいいと思います。

――お互い補完し合うような作品になっていますもんね。

 あ、細田さんありがとうございます。エプロン姿で本を持たれると、いよいよ書店員さんに見えてしまいますね(笑)。

 今回、劇伴の音楽もとても魅力的ですよね。この劇中の音楽を担当しているのが、なんと4人目のさとこさんです。シンガーソングライターの柴田聡子さん。

 これは偶然ですか?

沖田:ま、半分は偶然で、あとは音楽プロデューサーの方と相談しながら、柴田さんにぜひお願いしたいなと。主題歌を担当されることはあるかもしれませんが、柴田さんが映画音楽をやるってなかなかないんですよね。だから、そもそもお願いできるのかなというところから始まり、ご相談したらすごく興味を持ってくださいました。

――主題歌は折坂悠太さんが書き下ろされて、柴田さんも参加して2人で歌っていますよね。

沖田:かつてないですよね。折坂さんの歌を柴田さんが歌っているという……すごく不思議な、豪華な音楽です。

細田:監督って、音楽に関してはどこまで意見を出されるんですか?

沖田:映画にもよると思うけど、基本的にはでも自分の好きな方、この映画に合いそうだなっていう方にオファーできるときはオファーするよ。

細田:そうなんですね。それはどの段階で合いそうだなってなるんですか? 撮り終えた後ですか? それとも編集後?

沖田:撮り終わった後かな。でも撮る前から決まってるパターンもあって。たまに、まだ撮ってもいないのに「音楽できあがりました」とか言ってくださる方もいる(笑)。

細田:そんなことあるんですか!?

沖田:サンプルで上がってくる時とかね。昔、『南極料理人』って映画を撮った時、ユニコーンの阿部(義晴)さんが音楽をやってくださったんです。クランクインの前にもうサンプルが送られてきて(笑)。

細田:クランクイン前!?

沖田:しかもそれが作品にぴったりだった。すごく不思議なタイミングだったな。脚本段階から、もう書きたいって連想して作ってくださるアーティストの方もいるし。でも、主題歌はもう編集の済んだものを観た後に作ることのほうが多いかも。

◆柴田聡子さんのハミングが聞きたい

――今回、監督から何か柴田さんへお伝えになったことはあったんですか?

沖田:書くシーンが多いので、鉛筆やペンを走らせている場面が多いんですよ。で、そういうところに人の声が乗ってもいいんじゃないかなと思って、柴田さんのハミングが聞こえるような曲をお願いしたりしました。やっぱり柴田さんの声が聞きたくて。

――細田さんはお聴きになっていかがでしたか?

細田:想像がまったくできなかったので、試写で聴いた時にはっとさせられました。主題歌や劇伴まで耳心地がいいというか、映画の背景にある音まで拾いたくなるような感じってなかなかなかったので。だから本当に映画館で観てほしいですね。

――最後に、公開に向けて一言ずつメッセージをいただきたいと思います。まずは細田さんからよろしいでしょうか。

細田:本日はありがとうございました。公開前のタイミングでどこまでお伝えできたかわからないですけど、ここにいらっしゃる方はきっとみなさん、沖田監督の作品を履修している方々だと思いますので、もう、その温かさへの期待を持ったまま映画館に行っていただけると嬉しいなと思いますし、世代問わず、映画館を出た後に、どこか一歩踏み出させてくれるような、優しく背中を押してくれるような作品になっていると思うので、ぜひ世界観を堪能していただけると嬉しいなと思います。

――沖田監督、お願いします。

沖田:細田くん、素晴らしい。もう何も言うことがない(笑)。

 でも、細田くんとこうやって本屋さんでイベントするって、かなり面白い機会だったので、僕も楽しみでしたし。映画も少しでも面白そうだなと思ってくださる方がいればぜひ観に来てください。本も売っています。よろしくお願いします。

 本日はありがとうございました。

――ありがとうございました! 改めまして、細田佳央太さん、そして沖田修一監督でした。大きな拍手でお見送りをお願いします~!