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寝ころんで読めるマンガコラム

寝ころんで読めるマンガコラム

門倉 紫麻

『マンガホニャララ』 (ブルボン小林 著)

出典 : #本の話
ジャンル : #趣味・実用

「あなどれる」マンガのほうが息が長い

ブルボン  でも九〇年代に入って「マンガばっかり」とは言われなくなって、みんな真剣にマンガを読むようになった。マンガもそういう読者に対応した真剣なものになっていった。表現の更新があったとば口のあたりでは僕にも喜びがあったのに、そうやって突きつめられると「そんなものが読みたかったんだっけ?」と思うようになってしまったんです。けれども、表現が更新されるのは仕方のないことだとも思う。僕自身も文章を書くとき、次はもっとすごいものを、と自然に思うし、人間の営みってそういうものですよね。僕はたぶん、描き手が新規の表現を世に出すときの自信に満ちた表情のようなものが見えると、気になってしまうのじゃないかと。

──直接描き手を見なくても、マンガからそういうものを感じるようになった、ということですか。

ブルボン  そうですね。誰も思いついたことがないものを出す時というのは、本来「的はずれかもしれない……」みたいな、おずおずとした手つきになるんじゃないかと僕は思います。

──そのあたりからブルボン的な読み方が始まったんですね。

ブルボン  そうだと思います。二〇〇〇年代に入ってから、『THE STAR』 (2)を読み返したんですよ。

──八〇年代後半から九〇年代初頭に連載された、芸能界を舞台にしたマンガです。本書でも熱く語られていますね。

ブルボン  連載終了直後には、あなどられていたようなマンガですよね。でも、十年たってあらためて読んだら「こっちじゃん!」と。何回も読んじゃうんですよ。ツッコミどころもたくさんあるんだけど、そういう「あなどり」みたいなもののほうが耐用年数が長いということに気づくようになって。『ガラスの仮面』にもそういうところがありますよね。
  そのことと、さきほど話した子供の頃に藤子不二雄を全部そろえたときに感じていた「みんな『ドラえもん』が好きだというわりに『パーマン』や『モジャ公』は読みたくならないんだ。そんなにマンガが好きじゃないんだな」ということ、その二種類の思いからだんだんブルボン言語ができていったんだと思います。

──同じ作者のものを全部、という買い方自体、当時の子供としてはかなり珍しいですよね。

ブルボン  僕としては自然なことだったんだけど(笑)。そういう徹底度は子供の頃からありましたね。

マンガホニャララ
ブルボン小林・著

定価:1200円(税込) 発売日:2010年05月28日

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