2016.03.16 特集

公開イベントで明かされた「声のお仕事」ウラ話

文: 「本の話」編集部

『声のお仕事』 (川端裕人 著)

 声優業界を舞台にした『声のお仕事』は、著者である川端裕人さん自身の作品が原作のアニメ『銀河へキックオフ!!』の収録スタジオに見学に行ったことが創作の原動力になったという。本書刊行を記念して、『銀河へキックオフ!!』に出演した声優のKENNさん、明坂聡美さんを迎えて3月1日(火)にアニメイト池袋にてトークショー&サイン会が開かれた。大いに盛り上がったイベントの模様を報告する。

左からKENNさん、著者の川端裕人さん、明坂聡美さん
『声のお仕事』 (川端裕人 著)

「声優って面白いですよ。」と川端さんは語る。「それまでダラーッとしていた人もケラケラ笑っていた人も、収録になると一瞬で作品に入り込んですごい熱で1つの作品をつくってしまう。」声だけで世界が創られる瞬間を目撃したとき「これは言葉にしたい。」と思ったそう。

 何度も収録スタジオに足を運んだ川端さんは収録が終わった後にキャストの方とお茶をすることも多かったとのこと。「このキャラはこういう人物なんだよ、っていう話がすごく役作りに役立ちました。」と話す明坂さんに、川端さんは「それは逆。」とさらりと否定する。「逆にここを演じるときはどんな気持ちだったの? とか、取材だったんだ。」これは思わぬカミングアウトだったらしく、「取材だったんですか!?」とKENNさんの驚きの叫びが会場を沸かせた。『声のお仕事』の物語は、もう何年も前から始まっていたのだ。

朗読に集中するKENNさん

 続いて『声のお仕事』の主人公・結城勇樹からの質問に、業界の先輩として声優のお2人がアドバイスをするコーナー。実はこのコーナーの質問は、作中で実際に勇樹が直面する悩みなのだ。実際に声のお仕事をされているお2人は小説とは全く違った答えを出してくれた。

 

 1つ目の質問は声優を続けながら出来る良いアルバイトは? という質問。KENNさんの答えは「テレホンアポイントメントのスタッフ」。全く知らない人と調子を合わせて話すのは訓練になるのでは? という理由に会場はウンウンと納得の様子。対する明坂さんはなんと、アルバイトをしたことが無いと告白。それならやってみたいアルバイトは? と聞かれると「夢の国のキャスト」と即答。アトラクションの添乗員を希望する明坂さんは身振りを交えた実演(?)をしながら「声も体も使って、鍛錬になりそう」ときちんと理由まで答えてくれた。

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声のお仕事
川端裕人・著

定価:本体1,400円+税 発売日:2016年02月12日

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