ヘザー 日本の場合、寝室のドアを閉める方が多いですが、海外では開けっ放しで、寝室が丸見えなんですね。見られても恥ずかしくない状態にしているし、海外では「どうぞ見てください」って感じなんですよ。寝室のドアを開けておくことで、狭い廊下に寝室の窓の光が入ってきて、開放感が生まれるという意味もあります。基本的に欧米では、家の中を隠したりしませんね。逆に初めて訪問すると「私の家、見て!」って感じで、「ここがベッドルーム、ここがバスルームよ。クローゼットの中も見て」と案内されるくらいで、家が自慢なんですよ。
児玉 枕カバーは手作りですか?
ヘザー これはイケアで買ったリネンのものです。
児玉 この寝室の壁を、本を作っている最中に塗り替えたんですよね。

日本人にとって、壁を塗り替えることはものすごい重労働に思えるんですが、今回初めて挑戦してみたら本当に簡単で。ムラができても二度塗りしたらわからなくなりましたし、楽にできました。
ヘザー 1日でできましたね。
児玉 ひとりでやると大変だと思うんですけど、仲間を呼んで「ペイント・パーティー」を開催しようというのがヘザーさんのアイデアですね。
ヘザー 初めてペンキ塗りをやったのはベルギーにいたときだったんですが、友達にきてもらって、音楽をかけてみんなでおしゃべりしながらペンキを塗って、終わったら宅配ピザを食べてビールを飲んで……というのがすごく楽しかったんです。今回は、キッシュとサラダとチキンの煮込みを作りました。

児玉 デザートの、ギネスビールを使ったチョコケーキもおいしかったです。
ヘザー これは、ナイジェラ・ローソンさんというイギリス人の料理研究家のレシピを見て作りました。普通のチョコレートケーキよりコクがあって、おいしいんです。酔いませんので、お試しください(笑)。
児玉 このときも「ファロー&ボール」のペンキを塗りましたね。

ここのペンキは、ホームセンターで売っているペンキと比べて、色が柔らかいんですよね。日本の狭い住宅にも馴染みやすい色だし、乾燥も早いですね。
ヘザー 寝室を塗るときって、気になるのはニオイですよね。でも塗った日の夜、まったく問題なく寝室で寝ることができました。変なペンキのニオイがしなくて、すぐに普通の生活に戻れたので、よかったです。