12月5日、東京のホテルオークラにて菊池寛賞(日本文学振興会)の贈呈式が行なわれた。
菊池寛賞は、文学、演劇、映画、新聞、放送、雑誌・出版、及び広く文化活動一般の分野において、その年度に最も清新かつ創造的な業績をあげた人、あるいは団体に贈られる賞。今年は、阿川佐和子、白石加代子、毎日新聞特別報道グループ取材班「老いてさまよう」、NHKスペシャル「認知症行方不明者一万人 ~知られざる徘徊の実態~」、タモリ、若田光一の各氏、団体に贈られた。
『聞く力』『叱られる力』(ともに文春新書)がベストセラーとなった阿川佐和子さんの受賞理由は、1993年に始まった週刊文春の連載対談「阿川佐和子のこの人に会いたい」が1000回を達成。著書『聞く力』、テレビ番組の司会など、幅広い分野で読者、視聴者に支持されてきたというもの。
「私はインタビューは苦手と今でも思っている。担当者が11人目になっているが、私は用意不周到な人間で、資料を読み込まずにゲストの前に出て、あらゆる知識といろいろな教養いまもってなく、どのチームがセ・リーグとパ・リーグなのか、サッカーは何人でやっているのかも分からず、毎回担当者を泣かせている。優等生的な言葉を言えば、私だけの力じゃない」などと語ったうえで、『聞く力』という本を出したらあちこちで「菊池から」「菊池から」と言われるようになったと菊池寛賞にちなんだエピソードを披露して会場を沸かせていた。
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