- 2019.06.06
- インタビュー・対談
【対談】さらけのプロみうらじゅんが明かす『週刊文春』編集長とのエロエロな話
みうらじゅん ,新谷 学(『週刊文春』編集長)
『ラブノーマル白書』(みうらじゅん 著)
ジャンル :
#随筆・エッセイ
みうら 今の僕とあんまり変わらない歳じゃないかな~(注:山村聰が52歳のときの作品)。
新谷 そんな原稿を、まさに毎号毎号刻みつけるように書いていただいて。しかも実は「人生エロエロ」ってハードボイルドなんですよね。何度も推敲(すいこう)を重ねていることもあるかと思うんですけど、文章に無駄がない。濃縮されたものが詰まっていて、読み手側に「一行読み飛ばすと伏線を見逃すぞ!」という緊張感を強いてくるんですよ。
みうら いや、それは文才がないだけで(笑)。
新谷 こういうエッセイは滅多にないので「心血注いで書いてくれているな」ということが、ビシビシ伝わってきます。
みうら ビンビンならもっといいんだけどね(笑)。
新谷 エロの中に笑いあり、ペーソスあり、涙あり。
みうら この連載の中で、「アパート」と書いている話と「マンション」と書いてある話があるんですが、「アパート」って書いてあるときは“まだ独身の頃”という前提の話なんですが、「マンション」になると既に“結婚後”の話だから、世の中的にはゲス不倫の話なんですよね(笑)。
新谷 そこは気がつかなかったな~(笑)。でも、連載頼んだ私が言うと怒られそうですけど、さすがに電車の中でみうらさんのページを読んでいて、隣に女性が来ると、ちょっと恥ずかしい。
みうら 誌面では武田双雲さんの筆文字がバキーンと来て目立ちますからね(笑)。
新谷 そう、あのタイトルの字が強いんですよ。ちらっと見ただけで、何を読んでいるかすぐわかっちゃう。武田双雲さん、さすがですよね。
みうら だからってわけじゃないけど単行本は、和田誠さんにお願いして、手に取りやすいかわいい装丁にしていただいたんですけどね。
新谷 「人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた」という最初のキメ台詞はどうやって考えたんですか?