- 2021.07.06
- 特集
前人未踏の直筆サイン入り認定証3361枚が遂に完成!
文:文春文庫編集部
「居眠り磐音 決定版」51巻完結記念 読者プレゼント 完読認定証 署名マラソンレポート
ジャンル :
#歴史・時代小説
6月某日、紀尾井町の文藝春秋会議室の大テーブルに、刷り上がった賞状が積みあがりました。51枚の応募券をハガキに貼って送ってくださった方ひとりひとりのお名前と、シリアルナンバーが刻印された、美しい認定証。
予想を超える大きな数に、当初は「佐伯さんのお名前も印刷する」という案も出ましたが、佐伯泰英さんは、「読者の気持ちに応えるため、3361枚すべてに、自筆で署名を入れる」と宣言されました。
外は良く晴れて気温も上がったこの日、印鑑の朱肉を練り、懐紙を用意し、スタッフは白手袋をはめて、署名マラソンがスタート!
「1日に500枚書けるかどうか」「無理して佐伯先生が腱鞘炎になってしまうのではないか」と文春の担当者は不安が尽きなかったのですが……。
小休憩、お昼休み、入れ替わりに訪れる挨拶&応援の人々との会話をはさんで、1日目の夕方にはなんと半数の1800枚の署名を達成!
2日目は、初日より一時間早くスタート。
「この字はどう読むんでしょう?」「この年代の方のお名前には『正』や『義』の文字が多いですね」「この珍しい苗字は作品の登場人物になりそう」などなど、雑談もしつつ、昨日と変わらないペースで2000、2500,3000……と進んでいきます。
午後4時、ついに最後の一枚に署名が入った瞬間、会議室を拍手と笑顔が包みました。
まったく停滞せず、最後まで走り抜けてくださった佐伯先生にあらためて尊敬の念をおぼえる一同。
51巻を完走してくださった読者の方々への深い感謝とともに、我々も大きな達成感を覚えた計14時間の耐久サインマラソンでした。
人生において最初で最後
わが名「佐伯泰英」の四文字を書くことがこれほど大変とは。
当初、腱鞘炎を案じたが、指はよれよれでも動いた。ところが、単純作業の繰り返しに脳が働かなくなった。
一日目、2000名を目指し署名開始。だが、終盤に至り、わが名が思い出せなくなった。「佐」の字の「亻」まで書いてその先が浮かばない。シリアル・ナンバーがあるので「失敗はできない」と思えば思うほど頭と体が連携しない。
二日目、集中力の欠落した頭で署名再開。それに落款1、落款2を次々と押し、印影を乾かすお馴染みとなった共同作業が完了した。 嗚呼――
「おれ、退職するときにこの光景を絶対思い出すな」とスタッフのひとりが漏らした言葉がすべてを物語っていた。
読者のみなさま、まことにお待たせいたしました。51巻を完走してくださり、心から御礼申し上げます。
佐伯泰英
「51巻完結記念 読者プレゼント」は7月半ばより発送を開始します。到着まで今しばらくお待ちください。