- 2023.06.07
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文藝春秋・光文社 合同企画「佐伯泰英300冊 カウントダウンプロジェクト」開始!
6月「新シリーズ『柳橋の桜』」「読み切り新作『竃稲荷の猫』」2社同時刊行
ジャンル :
#歴史・時代小説
2024年1月、佐伯泰英さんの刊行点数300冊を記念して、「佐伯泰英300冊 カウントダウンプロジェクト」を開始します。
1999年1月刊行の『密命』から25年、「文庫書き下ろし時代小説」という一大ジャンルを作り上げた著者の大きな到達点となります。
現在、佐伯氏の文庫を刊行している文藝春秋と光文社では、それを記念したカウントダウンプロジェクトを来年1月に向けて展開していく予定です。
現在決まっている300冊までの刊行予定は、以下のようになります。
2023年
294冊目 6月7日発売 新シリーズ「柳橋の桜」第一巻『猪牙の娘』(文春文庫)
295冊目 6月13日発売 『竃稲荷の猫』(光文社文庫)
296冊目 7月5日発売 「柳橋の桜」第二巻『あだ討ち』(文春文庫)
297冊目 8月2日発売 「柳橋の桜」第三巻『二枚の絵』(文春文庫)
298冊目 9月5日発売 「柳橋の桜」第四巻『夢よ、夢』(文春文庫)
299冊目 10月発売 「吉原裏同心40」(光文社文庫)
2024年
300冊目 1月発売 新作(文春文庫)
301冊目 1月発売 新作(光文社文庫)
プロジェクトの詳細が決まりましたら、各社の特設ページなどでお知らせします。
佐伯泰英さんコメント
「もう、あなたには官能小説か時代小説しか、残っていませんな」と唯一関わりのあった出版社から引導を渡されてから二十四年。時代小説文庫書下ろしという刊行スタイルでひたすら二十日で一作を目標に執筆してきた。還暦を越えた老作家の最後の踏ん張りだった。
来春正月の文春文庫刊行で三百冊を、さらに同月刊行の光文社文庫新作が三百一冊を数えるそうな。奇跡としかいいようがない。
文春文庫ではこれから新シリーズ「柳橋の桜」が始まり、6月7日 第一巻『猪牙の娘』が発売されます。294冊目となる本作を、ぜひ手に取ってご覧くださいませ。
『猪牙の娘 柳橋の桜(一)』あらすじ
吉原や向島などへ行き交う舟が集まる柳橋。神田川と大川が合流する一角に架けられたその橋の両側には船宿が並び、働く人、遊びに行く人で賑わっていた。
柳橋の船宿「さがみ」で働く船頭の広吉には一人娘がいた。名前は桜子。三歳で母親が出奔するが、父親から愛情を受けて育ち、母譲りの器量よしと、八歳から始めた棒術の腕前で、街の人気娘となっていた。夢は父親のような船頭になること。そんな桜子に目を付けた船宿の亭主による「大晦日の趣向」が思わぬ騒動を巻き起こし……。
涙あり、恋あり、活劇あり。待望の時代小説新シリーズの幕が開く。
著者プロフィール
佐伯泰英(さえき・やすひで)
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。「密命」シリーズを皮切りに次々と作品を発表して高い評価を受け、〈文庫書き下ろし時代小説〉という新たなジャンルを確立する。おもな著書に、「居眠り磐音」「空也十番勝負」「新・酔いどれ小籐次」「照降町四季」「密命」「吉原裏同心」「夏目影二郎始末旅」「鎌倉河岸捕物控」「交代寄合伊那衆異聞」「古着屋総兵衛影始末」「新・古着屋総兵衛」各シリーズ、『新酒番船』『出絞と花かんざし』など多数。2018年、菊池寛賞受賞。