純文学作品の作品名を隠し、その代わりに作品からインスピレーションを受けた“本音”をタイトルとして販売する秘密の本屋「本音屋」をご好評につき、当初の終了予定である2月29日(木)から販売期間を1カ月間延長することを決定いたしました。ジュンク堂書店 池袋本店およびハイブリット型総合書店「honto」にて3月31日(日)まで販売いたします。
「本音屋」は、大きな声では言えない、でも、ついつい心をよぎる“本音”をテーマに、純文学作品を作品名や著者ではなく、作品からインスピレーションを受けた“本音”を紹介することで読書の魅力を体験してもらう新しい取り組みで、2月2日(金)からジュンク堂書店 池袋本店およびハイブリッド型総合書店「honto」にて販売を開始しています。ジュンク堂書店 池袋本店では、「本音屋」が扱っている作品の販売部数が前月(2024年1月)から3.5倍超※1、ハイブリッド型総合書店「honto」では8倍超※2となりました。
また、「本音屋」で展開されている20作品の中には販売部数が前月の16倍※2を記録するなど “本音”から作品を選ぶという他にはない作品選びの体験が、より多くの方々に純文学作品を手に取っていただく機会となっています。
※1 2024年2月15日時点でのジュンク堂書店 池袋本店での「本音屋」対象作品全体販売部数
※2 2024年2月18日時点でのハイブリッド型総合書店「honto」の「本音屋」での作品売上部数
ジュンク堂書店 池袋本店で「本音屋」が扱っている作品のうち、実際にご購入いただいた“本音”の上位3作品※1は、「あなたの普通を、押し付けないで。」(1位)、「わかってくれなくていいから、せめて、笑ってよ。」(2位)、「なりたいものとか、別に、ないけど。」(3位)と続いています。
これは、現代を生きる私たちが、周囲からの「こうあるべき」という目には見えない同調圧力と「自分が感じていること」とのズレを感じた時に、心によぎる“本音”です。well-beingの必要性が叫ばれ、一人ひとりの「自分らしい」幸福が希求される現代にあっても、空気のように存在する「こうあるべき」という他者からの圧力。むしろ、そのような圧力がコンプライアンスの厳格化により言語化されない世の中だからこそ、その存在は現代人にとって「目に見え辛いが、確かに存在する不気味なもの」となっているのかもしれません。そんな違和感をお持ちの方が「本音屋」が紹介している“本音”と出会ったことがきっかけで、この違和感に向き合ってみようと思って頂けたことが、この結果に繋がったのではないでしょうか。
ただ、人の心の中によぎる 本音 は人それぞれです。自分の 本音 を見つめなおすきっかけとなる「本音屋」で今の自分が感じる“本音”と向き合ってみては。
「本音屋」とは
大きな声では言えない、でも、ついつい心をよぎる“本音”。「本音屋」とは、自らが抱えている“本音”をテーマに、純文学作品を作品名や著者ではなく、作品からインスピレーションを受けた“本音”を紹介することで読書の魅力を体験してもらう新しい取り組みです。
純文学の魅力である「人間の隠れた内面」に着目し、あえて作品名を隠し、「本音」を記載します。作品名ではなく、心に留まった“本音”と自分の感情を照らし合わせて本を選ぶことで、現代人が失いつつある、一つの物事に対してモヤモヤと考え、自分自身と向き合うきっかけを創出。純文学との新しい出会い方をつくりだしていくことを目指しています。
「本音屋」全20作品の本音一覧
「本音屋」では、近代文学から今話題の作品まで純文学作品20作品からインスピレーションを受けた下記の“本音”を作品名の代わりに記載しています。
◉あなたの普通を、押し付けないで。
◉思春期って、痛い。
◉あの人の、どこが、好きだったんだっけ。
◉死にたいのか、生きたいのか、どっちなんだろ。
◉俺は、ただ、チャンスに恵まれてないだけ。
◉男女の友情なんか、無いわ。
◉俺も、いつかは、死ぬんだな。
◉とりあえず笑ってる。嫌われたくないから。
◉家族って、やさしくて、恐ろしい。
◉なりたいものとか、別に、ないけど。
◉クズばっかり、好きになる。
◉なんにも響かない。ちっとも心が、動かない。
◉結婚なんて、するんじゃなかった。
◉褒められたいけど、頑張りたくねぇ・・・
◉ここじゃないどこかなら、きっと、輝ける。
◉有能なら、なにしても、いいの?
◉この人生、どこから、間違った?
◉わかってくれなくていいから、せめて、笑ってよ。
◉さびしぃなぁ。ぬくもりがほしいよぉ。
◉忘れたい記憶に限って、消えない。
販売概要
延長期間:2024年3月1日(金)~3月31日(日)※なくなり次第終了
販売価格:539円(税込)~957円(税込)
場所:ジュンク堂池袋本店 3F特設コーナー
ハイブリット型総合書店 honto
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