若林正恭さんの新刊小説『青天』が好評発売中です。
発売前重版を経て現在28万部を突破。多くの読者の胸を震わせています。
そして今回、本作を読んでくださった全国の書店員のみなさんから、100人以上の感想コメントをお寄せいただきました。
(寄せていただいたコメントは、若林さんもぜんぶ読んでくださっています!)
ぜひ、この熱狂をいっしょに楽しんでいただけたらうれしいです。


【近畿エリア】

2026年4月2日更新

泥臭いのに泥臭いのが気持ちよくてにこにこしながら読みました。正直アメフトのルールはよくわからなかったです。それでも楽しかったです。なぜか倫理の先生の会話だとか、なんだかんだ頭使っているところが素敵でした。
倫理の先生は、アリさんにとって信用に足る人間だったのだと思います。私も子どもにとって岩崎さんみたいな人になりたいです。
「弱者のアメフト」という言い方も好きでした。足掻いてやろうという気概を感じます。
「調和と循環」というアドバイスも好きです。努力について、私は習慣が気持ちいいと感じるくらい努力したことはないのでわからない感覚だと思いました。これから努力が気持ちいいと思えるくらい好きなことを見つけたいです。
この度は、素敵な物語を読ませていただきありがとうございました。全身全霊で販促させていただきます。今後もよろしくお願いします。
三洋堂書店生桑店
 小園愛妃

アメフトのルールも知らない人間ですが、冒頭シーンからもう面白くてこの青春小説推せる! と心を掴まれました。会話もモノローグもさすが若林さんだと思える印象に残る鋭さがありますね。全部アメフトでモノを言おう。厳しい日の進研ゼミ。俺はとことん自分と話をしてみるよ。などなど好きなフレーズが沢山! とりわけ岩崎先生との会話と遼西の監督のたたずまいが好きです。こんな先生たちに会いたかった。何か1つのことに向き合って、一生懸命にやるってやっぱりすごくカッコいいと思える作品でした。
別所書店修成店
 松葉幸恵

何もうまくいかない、こんなはずじゃなかった。すべてが中途半端。でも光が見えてきた。アメフトで勝ちたい。自分の今あるだけのすべてをぶつけたい。私たちのあの頃にあった何かが思い出される。ゴールに向かってボールを手にし走っている姿が現れてくる。こんな青春もいいじゃないか。はじめは八方塞がりで苦しかった。しかしアメフトにぶつかっていく姿に、何だか読んでる自分も楽しくなってくる。青天が君に輝く。
ジュンク堂書店滋賀草津店
 山中真里

主人公は結構不幸な目に会う。盗撮しようとして巻き込んだ友人と捕虜になり、結果ボロ負け。イキがりかけたら警察に捕まり挙句に裏切った仲間にボコられる。アメフトに復帰したところに後輩の陰口。親との不仲。河瀬やチョモの存在は大きいけど、どこかで心がいじけないものだろうか。記憶がよみがえるたびにへこまないだろうか。復帰後も表面的にはバリカンを拝借したり、不良にわざわざ絡みにいったりと、「なんで!?」と思うような阿呆なこともするのですが、でも中村昴はもっと自分の内面の、深いところと取っ組み合いながら進んでいく感じ。「過去を切れ。未来を切れ。」は名言でした。もっとも「未来を切る」のは試合中の刹那ならではで、日常に応用するのはムズカシイかもですが。阿呆なところも弱さもある主人公だからこそ、読者に寄り添える物語。
本のがんこ堂石山駅前店
 松田寿美

スポーツ小説ってなんでこんな泣けるんでしょうね。ルールも知らんのに!! エッセイも素晴らしく面白い若林さんの初小説。めっちゃくちゃに面白かったです。
青天って本来は敵にタックルをされて仰向けに倒れることを言うらしい。小説の始めの方には盗撮がバレて逃げて伊部にタックルされて青天になるのに、小説の最後には伊部を倒したその喜びでチームメイトにタックルされて仰向けに倒れる。素晴らしき感動の青天。
アリが途中丹波たちとつるみ出した時にはハラハラしましたが、ちゃんと戻ってきたし、アリってずっと「ガキ」じゃないんですよね。ずっと根底に周りを見て行動できる、客観視できる、空気が読める、それでいて本当にガキくさい人を見ると「しょうもな」ってなれる精神。その精神があったからこそチョモに誘われて引退後も復帰してチームに参加できたし、さらにそこでもっと努力して勝つことを、アメフトを心底楽しめるように行動できたんだろうなと思います。
高校時代、ラグビー強豪校にいたので、ものすごく他人事で彼らを見ていましたが、きっと彼らにもこんなドラマがあって、きっと私はそれを見逃したんだろうなって思うと、あの頃に戻ってもう少し彼らのドラマを見てみたかったです。(とはいえ、廊下ですれ違う彼らはでっかくて怖かったです(笑)話すと親切な人たちでしたが(笑))なんか、読みたかった小説を読めたって言う感じがします。
努力って大事! 楽しむためにも勝つためにも自分に自信を持つためにも。
努力をすると自然と恐怖ってなくなるんですよね。この本を読んで思い出しました。非常に元気をもらいました。目が覚めた気持ちです。きっとこの小説は私の人生の教科書になるでしょう。
大垣書店イオンモールKYOTO店
 村瀬萌夏

主人公がまっすぐアツい物語が読めない私が、読書でこんなにアツい青春を感じられる日が来るとは思いませんでした。アツくないのにしっかりカッコ悪くて、アツくないのにびっくりするぐらいカッコよくて、最高の主人公でした。
アツさってこうだよな、皮膚の中に流れる血みたいに普段はそんな表に出ないよな、でも脈々と波打ってるよな、みたいな。
それがラスト、青天に立てた指先のドアップ、太陽に照らされて指の皮膚が透けて太陽フレアみたいに沸る赤い血潮とその向こうに輝く青、そんな映像が頭の中にでっかく投影されてしまって泣きました。真っ赤で超アツいなと思いました。最高の読書体験を有難うございました。(アメフトも勉強したくなりました。一回テレビで見てみたいです)
大垣書店京都本店
 荒川夏名

答えがでないなら、何かを伝えたいなら体をぶつけ合ってみよう。そこから思いが伝わるかもしれない。本気で何かをしようと思うとき、1人で出来ること、出来ないことがある。努力しても掴めないものは絶対ある。それでも、心が折れそうな時でも
空っぽになった時でも諦めないことは出来る。それを伝えることは出来る。
そのプレイのために費やした時間は無駄ではない。それがあったからこそ成功した時に見た景色は、青天は、一生忘れないだろう。その自信はこれからの指針になるだろう。アメフトの試合が見たくなりました。
ふたば書房京都駅八条口店
 宮田修

読んでいて恥ずかしくて身悶えるほど、泥臭くて清々しい青春劇でした。
私が高校生の時は、コロナで学校行事や部活の中止・縮小が相次ぎ、人との距離が離れ、さまざまなことが不完全燃焼で終わってしまいました。そのため、汗と涙をまき散らし、ぶつかり合う彼らの姿をとても羨ましく感じました。
何者でもないから何者にでもなれる、高校生の青臭いエネルギーを感じた作品でした。
京大生協ブックセンタールネ
 奥田真美子

ド直球の青春小説やん! イタい奴かも? 面倒くさい奴? でも、むっちゃカッコええ。倫理の好きな奴に悪い奴はいないと思う。
アリの見上げる空は、果てしなく、その突き抜ける青さは、真っすぐな若さ。ずっと、手を伸ばし続けていてほしい。やりきった後の空気はきっと何より美味しいに違いない。岩崎先生のような大人がいて、よかった。
読後感はスッキリ! 抗え、抗え、青二才。
未来屋書店高の原店
 元尾和世

若林正恭さんの『青天』を読んで、どんどん物語の世界に入り込み、感情が揺れ動きました。変わったり変わらなかったりしながら夢中になる。夢中になれるということの素晴らしさ。自分自身にもがく日々も心とからだが全速力で走り出したいようなときも心に宿る青い炎のようなものが胸に響いています。読むたびに今も発見が続いています。
犬石書店
 成尾明香里

武者震いだと強がれぬ逃げ出したくなるような緊張。手先がピリピリしたあの感覚を思い出さずにはいられない。限界まで身体を動かし、大きく深く息を吸う。なんでこんな苦しいことやってるんだ? と自問自答しながらも、立ちはだかる壁をぶち破る高揚感がスポーツにはある。
アリの一挙手一投足にぐっときた。泥臭いって誰が笑う! イタい奴なんて言わせておけばいいのさ! 青春時代の内なる声が蘇り、大人になった私の胸ぐらを掴むよ。
確かに見た青天、誰もが見れるわけじゃない。敵も味方もない、そこにはただ自分がいるだけ。全身全霊で自分と向き合った者だけが知っている青い世界だ。
未来屋書店大日店
 石坂華月

オードリー若林さん1000%の小説!?
いまここで生きていることに胸が熱くなる青春小説でした。ラストが最高! 青春を力いっぱい過ごしてきたからこそいま振り返って書ける物語なのかなと感じましたが、若林さんの高校生活もこんな感じだったのでしょうか? 青春時代が遠くになり、未来ばかりが不安で現在をなんだか流して生きているような気がする自分にすごくささりました。
もう一度何かに一所懸命になって、ぶつかって力を出しつくして青天したとき、見える景色はどんな景色だろう、見てみたい、と思いました。熱い物語をありがとうございました!
紀伊國屋書店高槻阪急スクエア店
 北辻祥子

わたしはリトルトゥースではないが、若林さんの書く文章が好きだ。とあるTV番組の隠し撮り映像で人と話さず、ひたすらペットボトルのラベルの字を読み続けている姿が印象深く、「きっとこの人が書く文章は面白い」と直感で思ったからだった。エッセイ本はすべてお気に入りになった。
時は流れ、若林さんの書いた小説が発売されるというお知らせが流れてきた。「書店員の仕事」としてというのは建前で、若林さんの書く小説が早く読みたかったから申し込みをさせていただいた。
わたしは運動音痴で、体育を憎んで生きてきた人間である。アメフトのことはサッパリだ。だが、試合シーンの迫力は圧巻だった。さすが経験者。だが、経験者だから書けるだけで片付けるのはもったいないくらいに、文章の息遣いが素晴らしい。楽しんで書いているのがしっかりと伝わってきた。
学校生活や放課後のシーン、その当時の音楽やカルチャーが背景に彩りを与えて、物語の骨格をしっかりと作り上げていた。
ブックファースト梅田2階店
 後藤亜衣理

手癖は悪いし、ひねくれてるし生意気だし、面倒くさいし臆病だし、中途半端な高校三年生・アリが、アメフトにはギラリと燃える。その瞬間から目が離せない。全く分からないアメフトの練習や試合の様子が、こんなに面白いのはなぜなんだろう? ぶつかって砕けて目が眩むような衝撃、鼻の奥をツーンと抜ける痛みが全身を駆け抜けた。完全燃焼!! 突き抜けるような空の青が、理屈とか抜きで言うしかない、最高だった。
高校生しか行かない中華料理店、自分の高校にもありました! ほぼ運動部しか行かないから文化系女子には行きづらくてうらやましかった…。
普段客がいないんだから、本格的に美味しいわけじゃないんだろうけど、その時にしか味わえないとびきりの味。
紀伊國屋書店天王寺ミオ店
 西澤しおり

アメフトのこと、1ミリも分かりませんが、どんなに弱くて、ぶざまで情けなくても、ひたむきに努力し、突き進む姿は、とてつもなくカッコいい。自分の限界を超えたその先に見えたものを、私も見たいと思った。
紀伊國屋書店アリオ鳳店
 吉原朋子

「あの頃の自分自身と、予期せぬ再会を果たすかもしれません。それは、懐かしみの先にあるものとの邂逅でもありました」店頭に並べる時に、もし書き添えるとしたらこのような文章を書こうと考えています。
『青天』を読み終えてから感想を書くためにまず取りかかったことは、私の中学高校時代を振り返ることでした。その行動の理由は、読んでいる最中においても当時のことを思い出さずにはいられないくらい、私のこれまでの人生が『青天』とシンクロしているように感じたからです。
私は中高一貫の男子校出身で、ラグビー部に所属していました。そして高3の引退時期は5月で、そこから卒業までは受験勉強に切り替えていくといった学校でした。
このバックグラウンドを備えて『青天』を読んだ時に、私は自身の過去をアリと勝手に重ねてしまうようになり、作品を読み込むというよりも、結果的に私の当時の写真や現役時代の試合のDVDを見返すといった衝動的な行動に至りました。実に十数年ぶりに見返したので、当時について楽しかったこともしんどかったことも、思い出すことがたくさんありました。その中で、私の引退試合の時のことでとあることを思い出しました。
試合はチーム全体の緊張もあってか、要所要所でミスがあり前半は劣勢。後半はなんとか追い上げ、スコアは29-28と1点差まで追い上げてラストワンプレー。スクラムハーフの私は自陣で出来たポイントからスタンドオフにパスを出し、スタンドオフが一か八かのキック。ボールはギリギリのところで残酷にもタッチラインを割り、そこで試合終了。笛が鳴り引退が決まった瞬間、私にまず湧いてきた感情は「悔しい」ではなく「お疲れ様」でした。だからこそ私は、アリの春大会の後の熱量・生き様に改めて圧倒され、秋大会の遼西学園戦での伊部へのアオテンに心の中でガッツポーズをしつつも、複雑な感情を持ってしまいました。
その感情について考えていくと「なぜ私はアリのようになれなかったのだろうか」という自責と後悔の感情と、一方で「しんどかったこともあったけど、最後の引退試合まで部活をやり遂げたことに対する自分自身への労いの気持ちだって私にとってはその時のリアルで特別な感情だし、無かったことにはしたくない」という思いで、今の私と当時の私との間での板挟みになってしまっていると思い至りました。
そんな感情に苛まれながら、今の私は当時の私の引退試合の後の高校生活について、アリの選択した道を辿りながら自己採点をしてしまいます。
それをすればするほど、私もアリのような選択をしていれば、アリのような経験ができたのかもしれないということばかり考えてしまい、「このままだと自己嫌悪に飲み込まれるぞ」と考えるのを止めようとするのですが、一度考えてしまうと後悔の念がふくらんでいくばかりで、それ程までに私にとってはアリがキラキラした存在に思えました。
『青天』を読んで、まさかこんな感情になると思っていなかったからこそ、感想を書くどころではない心境になってしまい、このままこの感情を胸にしまったままでいることも考えました。しかし、このシンクロ率の高さという偶然を文章化することに熱量をもって取り組もうと思い、結果今に至ります。それこそ、この熱量の原動力は、引退が決まった瞬間のあの時、そしてそれから今に至るまでの自分自身への改めての労いと励ましの気持ちです。確かに私の高校卒業までの日々はアリのように現役復帰して熱量を込めて何かに没頭したわけではなく、その結果大学受験にも失敗し、卒業後は浪人生活を送ることになりました。
しかし、その後大学で人生が変わる出会いがあり、それに一心で取り組みました。そして、アリにとっての岩崎先生のような存在にも社会人になって出会うことができました。その方は私が本に携わる仕事に就くきっかけを与えてくれた、まるで暖炉のような温もりをもった方です。だからこそ、今の私は当時の私に対して「高校時代ではアリのような経験はできず足踏みすることもあるけど、それから先の人生で、ちゃんと大切な出会いや経験が待っているよ。だから大丈夫。改めて、最後までラグビー頑張ったね。お疲れ様。」と肩をたたいてあげたいです。むしろ、背中を押して送り出してあげたいです。
こうやって過去を思い出してただ懐かしむだけでなく、再解釈して自分自身と改めて向き合うようなきっかけとなった『青天』は、私にとってかけがえのない出会いのひとつになりました。願うのは、本が好きな人や本を習慣的に読む人ではない人たちにもこの作品にどうか出会ってほしいということです。似たような経験が過去あった人はゼロではないはずだと信じて、その方々がこの本に出会い、何かのきっかけになるお手伝いが少しでもできれば、本屋としてこの上ない幸せです。
ブックスタジオ大阪店
 立元 圭

ダイブツが天から降臨した赤子を抱きかかえるようにボールを包み込んだところでだーだー泣いてしまった。あの無口で反応が薄くて、でも黙々と努力してきた素直なダイブツが! 弱いのだ。今までまるでモブだった感じの子に光があたる瞬間が。だって誰ひとり現実にはモブなんて存在はいないのだから。試合の後半10分。アメフトのルール何も知らん私が、涙とまらなかった。みんなで前に進むそれがアメフト。こんな熱い世界がこの世にあったのか……
過去を切る。未来も切る。めっちゃ痺れる世界があるんやな。
未来屋書店四條畷店
 安藤由美子

部活やってた頃を思い出さずにはいられなかった。何かに熱を入れて打ち込めたあの頃、私も『アリ』たちのようにもっと真剣に打ち込んでたらなあ…とすごく彼らが羨ましくなってしまった。若林さんの好きなものがぎゅっと詰め込まれているなあ、としっかり感じられる小説だった。
紀伊國屋書店梅田本店
 辻本彩

懐かしの平成に高校のアメフトをやりきる主人公。アメフト経験者だからこそわかる試合相手への向き合い方や作戦の立て方。
所々にその時代の人気芸人が出てくるのも著者本人の経験から来るのだろう。
自分が一所懸命にアメフトをしていた自覚のないまま引退試合となったことを後悔し、やり直す姿に、読者も後悔したことをやり直す勇気が貰えると思います。
正和堂書店
 猪田みゆき

これぞまさしく、青春の煌めいたところも泥臭いところも辛いところも美しいところも内包した小説だと思いました。一ミリも興味のなかったアメフトに対して、今度試合を見てみたい、と思わせてくれました。なにより一ページ目をめくった瞬間、書き手の人の情報がすべて頭の中から消え、ただ物語に没頭できたのが嬉しかったです。いち、に、三高!!
田村書店吹田さんくす店
 村上望美

でも、わかる。その気持ちがわかる。わかってしまった。情景や時代背景がリアル過ぎて同じ時代に同じ教室に同じグラウンドにタイムスリップしたかのように思えたからなのかもしれません。
でも、最後まで読み終えて、事は違えどみんな同じような気持ちを抱えてもがいて大人になったからなのかなと。だけど、読んでいて心よりも体が痛かった、主に激痛! それだけアメフトの体当たりシーンがリアルだったのかと。
ゲラ本の表紙にイタい奴って書かれてましたが、私の頭のなかではずっと、出川さんのヤバいよヤバいよがリフレインしてました。女性からみるとイタいよりヤバい奴です、アリは。
そんなアリの1年間。私はラストの青天より花束に感動しました。お疲れ様アリ。
ブックスキヨスク本部
 澤田こずえ

若林さんの著書は『社会人人見知り学部卒業見込』が大好きな作品で、エッセイのイメージが強かったので今回は小説ということで楽しみにしておりました。まず驚いたのは1度部活を引退した主人公が復帰して大会に出るという新しい設定です。正直、「そんなのアリ……?(笑)」と思う展開ですが、読み進めていくうちにすごく普遍的で共感できるような設定なのでは……! となってきたんです。このお話のシチュエーションにはどこか心あたりがあるというか。部活を引退した後に見る夢のような進学・就職という人生の節目を経ても時折見る"あの頃"の夢のような「if」の世界を見せてくれているのが、この『青天』なのだと感じました。登場人物たちは、”あの頃”の”私達”の等身大の青さがあり、読んでいてどこか気恥ずかしさを感じつつも応援したくなる魅力があります。もしも「不完全燃焼」で終わってしまった事象があったとしてそれをやり直せる機会があったとしたら……? 自分だったら今度こそぶちあたれるだろうかと考えます。たとえその運命が決まりきっているものだとしてもそれにあらがうことは誰にも止められないのだとしたら一歩踏み出してみるのもいいかも! と思える体験をさせていただくことができました。
紀伊國屋泉北店
 関谷薫人

「やる気のない奴を言葉でやる気にさせるのってやっぱり無理だよな」というセリフが心に残りました。私は普段たくさんの本を読みながら自分をやる気にさせる言葉を探しているようなところがありますが、それが全然通用しない場も当然あるのだなーと思いました。続く、「言葉だけの世界だったらいくらでも言い訳できるし実際する」のセリフも刺さりました。青春一本!!の物語に哲学(倫理)的な言葉が時々入ってくるのがさすが若林さんだと思いました。
ジュンク堂書店松坂屋高槻店
 西本裕子

アメフト経験者の夫に質問したりして「いやこれ誰がわかんねん!」とツッコミながら読みました。
かつてスピードラーニングのようにアメフトの試合ビデオの音声を聞いていたおかげで10分の1くらいは理解できたような。いや、でもアメフト経験者ならあと10倍この青春を楽しめるんかと思うと悔しい。アメフト絡みのよくないニュースでアメフトの印象が悪くなってるのを若林さんが払拭してくれる! と思ってたけど結局ちょっと野蛮で、でもそれも嫌いじゃないです。
ジュンク堂書店明石店
 村中友希

クォーターごとの起承転結が楽しかった。
岩崎先生とアリの哲学談義が秀逸。アメフトの見地からの哲学で卒論がしっかりと書けそうなので、アリには進学してもらいたい。
井戸書店
 森忠延

読んだ後、爽快感で、まさに「青天」。
確かに、クールな若者が多い昨今、アリはイタイ奴なんだけど、回りを巻き込んで、勝ち負けに関わらず、生きる楽しさを謳歌する姿が、最高でした。
うかいや書店太子南店
 塚田明子

キラキラしてないし甘酸っぱくもない、泥くさくてカッコ悪いのに、どうしてこんなに愛しいんだろう。同じようにパッとしなかった十代の自分を思い出して少しだけほろ苦くもあり、でもあれはあれで楽しかったよなぁ、青春てこれよなぁ、とオバサンになった今だからこそ楽しめる物語でもありました。
喜久屋書店豊岡店
 中村美穂

「俺たちはっ!」「大丈夫っ!!」「いち、に、」「三高!!」もうそらで言える。いいなあ熱いなあ。
現役復帰で折れなかったアリも、受け入れる後輩クン達も人として成長してる。スポーツだからこの熱量で泥臭い成長ができるんだよ。これまでの練習が人を強くするんだよ。だから部活動廃止とか言わないでほしい。この『青天』が歯止めをかけてくれないかなあ。学校の部活動って地域移行では出来ない参加の仕方があって、ナイスティーチャー倫理の岩崎先生に応援行くよと言わせたり、作戦練ってくれるアメフトオタク同級生河野が頭脳で活躍したり、学校単位の良さを再認識する小説でした! 楽しませて頂きました。
紀伊國屋書店加古川店
 宮崎るみ子

アメフトのアの字もわからない手前が拝読してもアメフトのギラギラした、死闘といっても過言ではない雰囲気が伝わってきました。
若林さん! イタくないです! 昭和には響きました!
未来屋書店姫路大津店
 沖川幾美

若林さん、こんなにまっすぐな青春小説を書かれるのですね!
アメフトについては、ルールも何も知らないのですが、熱さは充分に伝わりました。
情けなくてもかっこ悪くても、何かに必死になる姿は、もうそれだけでかっこいいものです。岩崎先生のような、素敵な大人もいると思うと、嬉しくなります。
この時代に学生生活を送っていた世代にはもちろん、今の若者たちにもこの泥臭い青春を味わってほしいです!
未来屋書店加西北条店
 尹悠子

アメフトの知識がなくても、高校生たちの熱さに自然と目が奪われる。目の前に浮かぶのは、激しい衝撃と舞い上がる土埃。敗者の姿を知っているからこそ、次の展開を待ちきれない。「諦めたらそこで試合終了ですよ」DNAに刻まれた名セリフが頭を過ぎる。青春の煌めきの中に残る自身の熱が背中を押し、ページをめくる手を止めさせない。
ちょっと恥ずかしいくらいのイタさに胸を熱くしてしまうのは、若さゆえの不器用さに、覚えがあるからだ。正直言うと、イタい奴を見てるとこちらも無傷ではいられない。それでも、あの時間に触れられることがたまらなく愛おしくて、胸がギュッとなる。
余談ですが……作中の「トゥーーーーーー!!︎」「トゥー!!︎」のあとに「ス」をつけて読んだのは、私だけじゃないはず。こちらも、既にDNAに刻まれているかもしれない。
未来屋書店明石店
 大田原牧

皆さんの青春時代はどうでしたか? 今、まさに真っただ中の人も居ますよね。私は思い出しました。部活、教室でのあれこれ会話、登下校。書くことが楽しいんだろうなぁと感じる作品でした。ありがとうございました。
喜久屋書店神戸北町店
 伊藤

オードリー若林さんの初小説ということで楽しみに読ませてもらいました。以前から、文章を書くのが上手いので、一気に読むことができる面白い小説でした。読書離れした若者にも読んでほしい青春小説です。主人公、アリは何をやっても上手くいかないけど河瀬や後輩の高山達との関り合いによって成長していく。このスピード感がよかったなぁ。と思います。そしてラストの青天、、、まだまだアリの青春は続く。
未来屋書店赤穂店
 佐竹美香

アリの言葉は、中年である私の心にも響いてくる。このまま透明人間みたいに残りの人生送るのが怖いだとか、楽しむためにも最低限の努力が必要だから、気合いを入れて努力した方が良いだとか。今からできるだろうか。などと考えてみたりした。
挑んだものしか見ることができない景色を仲間と共に見たアリ。自分の意思で何かを成し遂げると決め、努力した先にあった満たされた時間。
青春とは、ダサくてカッコ悪くて何者にもなれずとも、なりふり構わず夢中で突き進み、今生きているー! と実感できることなのかもしれない。今からでも遅くはない。私も何かに夢中になってみたい。
啓林堂書店学園前店
 前川智子

後半部分の勢いがすごかった! ぐいぐいぐいぐい惹きこまれて、面白くて面白くて、ものすごい速さで読み進めてしまいました。随所に挟まれる、岩崎先生との「倫理」のやりとりも、すごくいい緩衝材(?)になっていて、それが最後にもすごく効いていて、本当、すごく気持ちよかった。正直、アメフトのことはよく知らないのだけれども、それでも存分に楽しむことができました。こんなに熱いスポ根ものはなんだか久々な気がして(昔の、暑苦しいスポ根マンガが大好きで、、、)、今の時代にこの作品を出せるんだ、と思ったら、すごく嬉しくて、ぜひ、たくさんの方に手にとってもらいたいなーと思いました! 現役の学生さんとかにも読んでもらって、熱さを持ってほしいなーとも思いました。
宮脇書店和歌山店
 岩瀬竜太