
見やすいで賞
当初、予定していなかった「見やすいで賞」です。八咫烏シリーズは、表紙に「○巻」と表示していないので、「どれから読み始めればよいのか分からない」という声を度々耳にしていました。そこにきちんと配慮し、読者さんの視点に立ってはっきり何巻と明示してくださった二店に、感謝の気持ちをこめてこの賞をお送りします。
あおい書店中野本店(東京都新宿区)

手書きのPOPと羽、そして大きな漢数字で巻数をふってくださいました。もし私が広告などで八咫烏シリーズを知り、読んでみようと思って来店した時、一番分かりやすいだろうと好印象を抱きました。
ジュンク堂書店鹿児島店(鹿児島県鹿児島市)

手書きのPOPはありませんでしたが、第一弾、第二弾、と巻数をふってくださっているのと同時に、文庫と単行本を並べて置いてくださっているのが高ポイントでした。最近では、文庫から入ったのに単行本で八咫烏シリーズを揃えようとして下さる読者さんもいらっしゃるそうなので、初めて手に取る方と、熱心なファンの方、両方にとって親切な配本の仕方であると感じました。
技能賞
こちらも、当初の予定にはなかった賞なのですが、色々とこだわりを感じたお店がありましたので、急遽作らせて頂きました。今回は最新刊『玉依姫』にちなみ、素敵な椿の花を作ってくださるお店が多かったのですが、単に写真うつりが悪かったり、私の耳に届いていなかったりするだけで、こだわりが分からないお店もあったかもしれませんが……見逃してしまったお店があったとしたら申し訳ありません。
紀伊国屋書店前橋店(群馬県前橋市)

なんと言っても、中央にドンと構えた絵に注目です。最初、苗村さとみさんの表紙絵を拡大コピーしたものかと思ったのですが、手描きと気付いて唖然としました! しかも、これを描いてくださったのはまだ本が出版される前、小さな書影が出ただけの頃だったのだから驚きです。やる気だけでは中々まねの出来ない高等テクニックですので、技能賞とさせていただきました。
TSUTAYAさくら店(栃木県さくら市)

こちらもまた、祭壇のようなコーナーです! 目を惹く真っ赤な布に、手作りの看板と花、ラックを利用して工夫された各本の紹介文と大きな花が、評価対象となりました。しかし、上の烏が、召還されたモンスターのように見えますね(笑)
ブックポート大和店(神奈川県大和市)

他のお店にはない映像PRがあったことにも注目なのですが、立体的な椿の花は、全てつまみ細工で作ってくれたのだそうです。小さくて分かりにくいのがもったいない! こちらも、書店員さんの優れた一芸によるアピールでしたので、技能賞とさせていただきました。
努力賞
喜久屋書店阿倍野店(大阪府阿倍野市)

とにかく、花の数に圧倒されました。よくまあ、こんなに作ってくださったものです! そして、さりげなく単行本が全種類置いてある点にも注目です。努力賞候補は他にも何店かあったのですが、既刊全てを置いてくださっていた点が、最後の決め手となりました。
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