最新刊の『壇蜜日記2』(文春文庫)には未収録、この暑い夏の日常を徒然なるままに――。
2015/8/13 晴れ/にわか雨
徳島へ。阿波おどりは空港名にも使われていることに驚く。祭りの最中限定のイベントらしく、空港に着いたら入り口にて歓迎の舞を公開していた。祭りはやはり夜が最高潮に盛り上がるようで、多くの連が研ぎ澄まされた踊りを客に見せていた。踊る阿呆に見る阿呆……とは言うものの、踊りは阿呆では絶対にできないし、阿呆ばかりが見ていてはこれほど県の名物としても栄えなかっただろう。阿呆のふりができる者が、したたかに世界をまわすのかもしれない。
2015/8/14 秋田雨⇔曇り
徳島の空港にて搭乗し離陸を待っていたら、機体を牽引する乗り物にトラブルが起き、滑走路まで飛行機を導けない……という変わったハプニングが起きる。機体にもよるだろうが、飛ぶ前の飛行機はトラクターのような乗り物に牽引されて滑走路に来ていることが分かって少し驚いた。問題の解決まで機長が過程を丁寧に説明していたので、ざわつかずに済んだようにも感じる。羽田で休憩し、秋田へ。秋田は最初大雨だったが夜には止んでいた。涼しい風が吹き、虫の声も大きい。
2015/8/15 秋田晴れ⇔曇り
温泉へ。大浴場の魅力は己の財力では到底手に入らないような大きさと設備を兼ね備えた所にある。タレントだから入ってくるな、不快なんだよという風潮もあるかもしれないが、ひんしゅくをかってでも入りたい……それが私にとっての大浴場の魅力だ。盗撮の危険性もすでに裸の価値を生み出せない者に進化しているので何も心配ない。そもそも叩かれ三昧の三十四歳の裸など誰も見たくないだろう。幸い今回お邪魔した施設は普段通りに振る舞ってくれていたようだった。
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『赤毛のアン論』松本侑子・著
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