インタビューほか

「また二人に会いたい」の声に励まされて──

「本の話」編集部

『耳袋秘帖 王子狐火殺人事件』 (風野真知雄 著)

次作の舞台は佃島

───『耳袋秘帖』でも、人間味あふれる人物たちが登場しますが、このユーモアあふれる人物描写も、風野さんの作品の魅力ですね。部下の二人の掛け合いも読ませどころです。

風野 『耳袋秘帖』の場合、最初に、栗田と坂巻の二人の性格を決めたところで、物語が勝手に動き出しました。今では、下っ引きのしめや、岡っ引きの梅次なんかも、同じように勝手に動いてくれるようになりました。たいした容貌でもないのに、人柄のおかげで、思い人の雪乃と結ばれた栗田と、道を歩けば茶屋の娘が、振り返るほどいい男なのに、思い人となかなか結ばれない坂巻。「殺人事件」シリーズは、坂巻ファンの方が、非常に多いのですが、いい男が、毎回振られるのは書いていて楽しいですね(笑)。一方の、「妖談」シリーズの椀田と宮尾も、同じジレンマを抱えています。女性が苦手なのに、美人が好きな椀田と、いい男なのに不細工な女が好きな宮尾。設定も少し変えています。ただ、私の至らぬせいで、栗田と椀田、坂巻と宮尾の区別が付かないというご意見を、たまにいただきます。へんなたとえですが、栗田が剣道部だとしたら、椀田は柔道部。坂巻がジャニーズ系の顔のきれいな「いい男」だとしたら、宮尾は韓流スターのような男性的な「いい男」だと思って読んでいただくと、より区別が付きやすくなるんじゃないでしょうか(笑)。

───待望の次作についてお聞かせください。

風野 渡し船のなかで殺人が起きる『佃島渡し船殺人事件』を、この秋に刊行予定です。その後も、「殺人事件」シリーズは、年二冊、「妖談」シリーズも、年一冊くらいのペースで、出していければいいなと思っていますので、今後もお楽しみに。

王子狐火殺人事件
風野 真知雄・著

定価:600円(税込) 発売日:2011年05月10日

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