阿部智里さんの八咫烏シリーズは、5月10日同時発売となる単行本『八咫烏外伝 烏百花 蛍の章』と、文春文庫『玉依姫』で、ついにシリーズ累計は100万部を突破します!
また先日ご報告した『烏に単は似合わない』のコミカイズにつきましても、以下のように詳細をご報告いたします。
原作
阿部智里『烏に単は似合わない』(文春文庫)
漫画
松崎夏未
媒体
アプリ&WEB「コミックDAYS」
https://comic-days.com/
6月23日(土)より第0話配信開始
※以後、隔週土曜日更新
いよいよ期待の高まる連載開始に向けて、原作者の阿部智里さんと漫画家の松崎夏未さんより、熱いコメントをいただきました。
原作者・阿部智里さんより
この度、漫画版『烏に単は似合わない』が生まれることになりました。
コミカライズに限らず、小説の映像化は非常に難しいことです。小説の読者の心の中には千差万別の映像があり、それらを完璧に統合することは、絶対に不可能だからです。
そうした難しさを承知の上でコミカライズを実現するにあたり、私にはどうしても譲れない条件がありました。
それは「可能な限り原作者のイメージに近い漫画であるということ」。そして、「原作者のイメージと外れる部分があったとしても、この方の解釈ならばそれはそれで見てみたいと思える漫画家さんであるということ」です。
松崎夏未さんは、二つの条件を完璧に満たしたクリエイターです。
小説をそのまま絵にしただけでは、きっと、面白い漫画は生まれません。ですが松崎さんなら、ひとつの漫画作品として完成された『烏に単は似合わない』を見せてくれるものと確信しています。
漫画と小説、異なるジャンルではありますが、同じ創作者として尊敬できる方にコミカライズして頂けることを、心から幸せに思っております。
原作読者の方の中には、自分のイメージが揺らいでしまうのではないかと不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、今回のコミカライズは、読者の皆さんのイメージを否定するものではありません。同じ作品であると同時に、全く違う作品でもあるからです。
どうか皆さんには私と一緒に、新たな展開を迎える八咫烏シリーズを楽しみにお待ち頂ければ幸いです。
阿部智里
漫画家・松崎夏未さんより
初めまして、松崎夏未と申します。
この度ご縁あって、阿部智里先生の『烏に単は似合わない』をコミカライズさせていただくことになりました。
元々八咫烏シリーズのファンとして山内の世界に魅入られていましたし、文章から湧き上がる映像を、そしてシリーズの中で一番好きな『単』を自分の漫画で表現できるというのは、大変幸せなことだと感じています。
一方で、原作ファンであるがゆえに今回の漫画化に戸惑いを覚える自分もいました。きっと原作ファンの皆様にも同じように感じていらっしゃる方が少なくないと思います。
だからこそ、この企画が決まったときには 原作を何よりも尊重しその上で「漫画として一番面白い形」にしていきたい と決意しました。
原作ファンの皆様にも、この機に初めて八咫烏シリーズに出会う皆様にも、漫画で描かれる『単』の世界に魅力を感じていただけるようなページを1枚でも多く作ってまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
プロフィール
阿部智里(あべ・ちさと)
1991年群馬県生まれ。2012年早稲田大学文化構想学部在学中、史上最年少の20歳で松本清張賞を受賞。14年同大大学院文学研究科に進学。デビュー作『烏に単は似合わない』から連なる八咫烏シリーズは昨年『弥栄の烏』で第一部が全六巻で完結。
松崎夏未(まつざき・なつみ)
1991年宮城県生まれ。2016年に『その男、アイドルにつき』(「BOYS FAN」フューチャーコミックス発行)にてデビュー。同作の単行本が2018年5月1日に大洋図書より発売。「FEEL YOUNG」(祥伝社発行)にて不定期読切掲載中。