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皇后陛下もご愛蔵。英国王室にも愛される「ジーヴス」シリーズの人気の理由とは?

 そんなウッドハウスの文学世界を代表するジーヴズ・シリーズは、若き貴族「バーティ・ウースター」を語り手とし、彼が巻き込まれる様々なトラブルをスーパー執事である「ジーヴズ」が見事に解決してみせるというのが「お約束」。このコンビには国民的な人気があり、イギリスでは1993年、"JEEVES AND WOOSTER(邦題「天才執事ジーヴス」)"としてテレビドラマ化されています。日本ではジーヴズとバーティの関係に萌える読者も。

 ウッドハウスのユーモア作家としての名声は世界中できわめて高く、美智子さまが「ジーヴスも2、3冊」と補足説明抜きでおっしゃったのもそのため。しかし日本ではウッドハウス紹介が十分になされず、とくに戦後には散発的に数作が紹介されただけで、読書人のあいだでも「伝説の巨匠」として名のみ知られる作家となっていました。

 それが大きく転じたのが2005年。文藝春秋が「P・G・ウッドハウス選集」第一巻として『ジーヴズの事件簿』を、国書刊行会が「ウッドハウス・コレクション」第一巻として『比類なきジーヴス』を刊行。これにより長年にわたった日本でのウッドハウスの不在が解消されました。文藝春秋の『ジーヴズの事件簿』(現在は文庫2分冊)はジーヴズ・シリーズの魅力を一望できる「よりぬき傑作選」、国書刊行会はジーヴズ作品の全集(全14巻)と性格の異なる編集となっていて、はじめに試すのなら文藝春秋版、さらに深掘りしたくなったら国書刊行会の全集、と使い分けることができそうです。

 文藝春秋では他に、ウッドハウスのほかの名シリーズの傑作選『エムズワース卿の受難録』『マリナー氏の冒険』『ユークリッジの商売道』『ドローンズ・クラブの英傑伝』が刊行されています。

ジーヴズの事件簿 大胆不敵の巻P・G・ウッドハウス 岩永正勝 小山太一編訳

定価:本体570円+税発売日:2011年06月10日

ジーヴズの事件簿 才智縦横の巻P・G・ウッドハウス 岩永正勝 小山太一編訳

定価:本体590円+税発売日:2011年05月10日

美智子さまと星の王子さま文藝春秋編

定価:本体1,800円+税発売日:2018年11月15日

上皇后陛下美智子さま 心のかけ橋渡邊満子

定価:本体820円+税発売日:2019年05月09日

天皇陛下・美智子さま 祈りの三十年森 哲志

定価:本体1,850円+税発売日:2019年04月05日