インタビューほか

著者インタビュー 宮部みゆき「杉村三郎シリーズの愉しみ方」

宮部みゆき

シリーズ累計300万部突破! 『希望荘』『昨日がなければ明日もない』刊行記念

著者インタビュー 宮部みゆき「杉村三郎シリーズの愉しみ方」

イラスト:杉田比呂美

『 昨日がなければ明日もない』(宮部みゆき 著)

 前作の『希望荘』で私立探偵事務所を立ち上げた杉村三郎が、新刊の五作目『昨日がなければ明日もない』ではプロの探偵として本格的に動き出します。

 このシリーズの始まりは、マイクル・Z・リューインの「アルバート・サムスン」シリーズが大好きなので、こういうのんびりした人のいい私立探偵が主人公の物語を書きたいということでした。アルバート・サムスンは、裏社会に通じているキリッとした探偵ではなく、お金に困っていて、扱う案件も大事件ではなく家族の失踪といった市井の探偵。装丁もそのシリーズを手がけておられる杉田比呂美さんに是非お願いしたかった。

 もうひとつは、コーエン兄弟の『ファーゴ』(一九九六年公開)という映画がすごく好きで、フランシス・マクドーマンドが演じた田舎町の女性警察署長がとても印象に残っていました。臨月でおなかの大きい彼女が、よっこらしょと雪のなかをブーツで歩きつつ、陰惨な事件を解決する。ラストシーン近くで、生き残った犯人をパトカーで護送していく時、僅かな金のためにどうしてこんなことをしたのか訊ねるんです。でも犯人は何も答えられない。すると彼女は「理解出来ないわ」とつぶやく。そしてまた自身の穏やかな暮らしのなかに戻っていく。私生活は、いたって普通で幸せな人が、とんでもない犯罪に遭遇し、事件を解決する。私立探偵ものを書くなら、そういう普通の人で書きたいと考えていた。その二つがあわさってできたのが杉村シリーズです。



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