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【対談】さらけのプロみうらじゅんが明かす『週刊文春』編集長とのエロエロな話

【対談】さらけのプロみうらじゅんが明かす『週刊文春』編集長とのエロエロな話

みうらじゅん ,新谷 学(『週刊文春』編集長)

『ラブノーマル白書』(みうらじゅん 著)


ジャンル : #随筆・エッセイ

『ラブノーマル白書』(みうらじゅん 著)

 みうら 誉めてます? それ(笑)。ありがとうございます。いや、エロ話だからこそ、入稿前に四回以上書き直して、ゲラでもさらに直して、単行本にするときも、かなり書き直していますから。今日も徹夜して原稿書いてきましたけど、こんなことに徹夜するなんて、親にオナニーが見つかったときと同じくらい後ろめたいわけで。まあ、その後ろメタファーがあるから、頑張れるんですけどね。

 新谷 『週刊文春』の編集長になった瞬間に、やりたいと思ったことがいくつかあるんですけど、その中のかなり優先順位の高いところに「みうらさんに連載を頼もう」ということがあったんです。だから、正式な内示よりも早いくらいの勢いでみうらさんに「連載お願いします、エロで」と連絡して。

 みうら エロ本じゃない限り、そんな依頼、フツーないでしょ(笑)。

 新谷 要するに、みうらさんの『瘋癲(ふうてん)老人日記』が読みたかったんです。これから歳を取っていくにあたって、自分のエロとどう向き合っていくのかを、人生を賭けて書いてほしいと。あの谷崎潤一郎が最晩年に書いたのが『瘋癲老人日記』だったわけで。谷崎は己れの性的嗜好と向き合って、「足フェチです」と、「死んだら息子の嫁の仏足石(ぶつそくせき)の下に骨を埋めてほしい」と、小説という形は取っているものの、赤裸々に書いたんですよね。

 みうら 文学の形を取った、変態の告白ですからね(笑)。

 新谷 しかもあの小説、結構興奮するんですよね。

 みうら 決してエロ小説じゃないのにね。映画では山村聰が演じてましたね。

 新谷 欲情する対象の、息子の嫁役が若尾文子で。

 みうら そうそう。でも『瘋癲老人日記』の主人公も、思っているよりそんなに年寄りじゃなかったんじゃないですかね?

 新谷 小説の設定は77歳だったので、結構歳取ってますけど、山村聰は若そうですよね。

文春文庫
ラブノーマル白書
みうらじゅん

定価:770円(税込)発売日:2019年05月09日

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