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- 2019.11.11
- インタビュー・対談
ビジネスとして、副業として、まじめに「殺し」を考える──石持浅海『殺し屋』シリーズ
「オール讀物」編集部
『殺し屋、やってます。』『殺し屋、続けてます。』
ジャンル :
#エンタメ・ミステリ
殺し屋が「日常の謎」を解決する面白さ
![](/mwimgs/f/e/1000wm/img_fef22f1cddc769269d60d2796a4f7cad2105010.jpg)
中小企業を対象にした経営コンサルタント業をいとなむ富澤允は、副業として「殺し屋」をやっている。1件につき費用は650万円。依頼があると、3日以内に受けるかどうかを決め、受けると決めたら、前金300万円が振り込まれてから2週間以内に“仕事”を実行する――。
世に「殺し屋」が活躍する小説、映画、漫画は多くあれど、副業で「殺人」を請け負う経営コンサルタントは珍しい。「副業・殺し屋」の活躍を描いて発売即重版となった『殺し屋、やってます。』(2017年)の好評を受け、このたび第2弾『殺し屋、続けてます。』が刊行された。
『殺し屋』シリーズの魅力は、実は「必殺仕事人」のような殺害時のスリルやサスペンスにあるわけでも、斬新な「殺し方」のアイデアにあるわけでもない。
駅前で誰かをずっと待ち続けている殺しの標的(21歳の女子大生)、「病院の駐車場で殺せ」「弓矢かボウガンを使え」など次々に妙な条件をつけてくる依頼人……といった、標的や依頼人が見せる不可解な行動や言動について、富澤が、プロの殺し屋ならではの観点から、ユニークな推理を展開してみせるところに面白さがあるのだ。
つまるところ、このシリーズは、「日常の謎」ミステリーなのである。
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