- 2019.12.13
- インタビュー・対談
浜辺美波はこのミステリーが好き!? 『屍人荘の殺人』原作者・今村昌弘と浜辺美波の愛読書トーク!
『別冊文藝春秋』2020年1月号 特別先行公開
出典 : #別冊文藝春秋
ジャンル :
#エンタメ・ミステリ
ミステリーランキング4冠に輝いた『屍人荘の殺人』の映画がついに公開!
浜辺さんが好きな探偵は“アレ”が強い? 今村少年の“ミステリーの原点”は誰もが知るあの有名作? 大の読書家女優と最注目の作家がお気に入りのミステリーについて語ったわくわく対談
※全貌は『別冊文藝春秋』2020年1月号で。今回はお二人の写真&対談をダイジェストでお届けします
“アレ”に驚いた『屍人荘の殺人』
今村 浜辺さんは大変な読書家だとうかがっているので、お話できるのを楽しみにしてきました。
浜辺 『屍人荘の殺人』の映画化が決まって初めてご挨拶したときに、今村さんは有栖川有栖さんの『月光ゲーム』をお勧めしてくださいましたね。
今村 そうなんですよ。それでさっそく浜辺さんがラジオで面白かったとおっしゃっていて「読んでくださったんだ!」と嬉しかったです。
浜辺 クローズドサークルもの、しかも山が舞台という作品は初めてで、新鮮でした。それまで読んできた学園ものとか刑事が主人公のミステリーとは雰囲気が違うなと。最初は何が起きてるのかもわからなくて戸惑いましたが、後半一気に事態が動き、そこからはもうひと息で。
今村 お勧めしてよかったです。浜辺さんはもともとミステリーもよく読まれるんですよね。『屍人荘の殺人』も映画のお話が来る前から読んでくださっていたそうで。なんで手に取ってくださったんでしょう?
浜辺 タイトルとキャッチコピーが面白そうだったんですよね。でも、読んでみたらイメージとは全然違っていて。
今村 どんなところが?
浜辺 ネタバレになるので言えないですが、“アレ”が出てくるじゃないですか。小説でアレがこんな風に書かれたものは読んだことがなかったので。
今村 出た当時も、アレを話題にしていただきました(笑)。
浜辺 しかも『屍人荘~』は登場人物の名前が覚えやすく、イメージしやすいのも素敵でした。私、一回も登場人物表を見返しませんでした。
今村 本当ですか。名前の覚えやすさは特に意識したところでした。ミステリーを読み始めたばかりの頃、僕自身、登場人物の名前を覚えるのが苦手で。だから自分が書くなら、絶対覚えやすい名前にしようと思っていました。例えば静かな性格だから「静原さん」とか、要はこじつけですね(笑)。一方で心配もありました。『屍人荘~』は新人賞への応募作品でしたから、選考委員の方々に「こいつふざけているのか」と思われる可能性もある。ところが、受賞したあと選評を読んでみると「名前が覚えやすくてマル」と書いてあってホッとしました。
浜辺 こじつけがしつこすぎないのもよかったです。名前の漢字を見ると、どんな人かが何となくわかるくらいでちょうどいい感じでした。
今村 デビュー作だから思い切りやりすぎたかも、という反省もあります。背の高い人物は「高木さん」にしたんですが、次に背が高い人が出てきたときにはもう「高木」は使えないなあと。ちょっと安直だった気もします(笑)。
-
『赤毛のアン論』松本侑子・著
ただいまこちらの本をプレゼントしております。奮ってご応募ください。
応募期間 2024/11/20~2024/11/28 賞品 『赤毛のアン論』松本侑子・著 5名様 ※プレゼントの応募には、本の話メールマガジンの登録が必要です。