インタビューほか

<門井慶喜インタビュー>近代建築の父・辰野金吾が現代人に教えてくれること

「オール讀物」編集部

『東京、はじまる』(門井 慶喜)

『東京、はじまる』(門井 慶喜)

“東京を創った人”、そう評される人物がいる。

 東京駅や日本銀行本店はじめ、日本を代表する建築物の設計を担当した建築家・辰野金吾(たつのきんご)だ。

「辰野金吾には10年ほど前から興味があり、いずれは書かなくてはいけない存在だと思っていました。“書ける”と思ってはいたものの、金吾は日本の近代建築家の一丁目一番地。金吾に向き合うことは、東京そのもの、日本そのものに向き合うことですから、相応の覚悟が必要です。なかなか踏み出せずにいたのですが、編集者の方に『書きませんか?』と言われ、『ああ、ついにこのときが来てしまったか……』と。執行猶予が終わったみたいな(笑)」

 こう語るのは、『家康、江戸を建てる』などの歴史小説で知られる門井慶喜さん。

 新刊『東京、はじまる』では、辰野金吾が東京の街づくりに奔走しながら、いかにして建築家としての地位を確立していったのかが、史実に忠実に描かれていく。

 辰野は、現在の東京大学工学部の前身にあたる工部大学校に入学後、熾烈な競争をくぐりぬけ、首席で卒業。イギリスへの留学を勝ち取る。

 この物語は、留学からおよそ3年ぶりに帰国した場面からスタートし、鹿鳴館の設計で知られる師匠のジョサイア・コンドルや、ライバルたちと切磋琢磨する様子が臨場感たっぷりに描かれていく。

東京、はじまる門井慶喜

定価:本体1,800円+税発売日:2020年02月24日


 こちらもおすすめ
作家の書き出し辰野金吾を書くということは、東京の街そのものと立ち向かうことだった(前篇)(2020.02.25)
作家の書き出し辰野金吾を書くということは、東京の街そのものと立ち向かうことだった(後篇)(2020.03.03)
インタビューほか万城目学と門井慶喜の「辰野金吾建築散歩」in東京(2020.02.28)