インタビューほか

いかにして「京都」は、生まれたのか

桃崎 有一郎

『「京都」の誕生』(桃崎 有一郎)

『「京都」の誕生』(桃崎 有一郎)

「平安京はいつ生まれたのか?」と問われれば、日本人の大多数は、たちどころに「鳴くよ(七九四年)ウグイス平安京」と答えるだろう。では、「京都はいつ生まれたのか?」と問われたらどうか。日本人の大多数は戸惑うだろう。平安京が生まれた時が京都の生まれた時ではないのか、と。そんな問いがあり得るなど、想像の外にあったのではないか。

 そこが本書の出発点だ。平安京と京都は違う。読者諸氏は不思議に思われるかもしれないが、次のようにいえば納得して頂けると思う。かなりの数の読者諸氏が、修学旅行や個人旅行で、京都に旅したことがあるだろう。では、京都で訪れた観光地の数々を思い出して頂きたい。神社仏閣なら、清水寺・金閣寺・銀閣寺・上賀茂神社・下鴨神社・知恩院・三十三間堂・北野天満宮・平等院鳳凰堂などがメジャーだ。風情のある繁華街なら、祇園の花街、先斗町の飲食店街、鴨川の河川敷、嵐山なども観光名所だろう。

 実は、上記に挙げた“京都の”観光名所は、一つも“平安京の中にない”。最もメジャーな観光名所で平安京の中にあるのは、東寺くらいだ(京都御所さえ、平安京からはみ出している)。観光客は京都駅での乗り降り以外、一歩も平安京の土地を踏まないことさえある。

「京都」の誕生桃崎有一郎

定価:本体900円+税発売日:2020年03月19日


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