全国のミステリーファンのみなさま、こんにちは。
今月より突然はじまった「文春ミステリーチャンネル」は、文藝春秋が毎月出している書籍、雑誌のなかから、「ミステリー(推理小説)」に特化した新作情報を発信していきます。
今回は6月分で、毎月22日頃に月イチ更新します。どうか読み逃しがありませんように、チェックリストとして活用していただけたら幸いです!
【文春文庫】
□『増山超能力師大戦争』誉田哲也
□『祈り』伊岡瞬
□『呪われた町』スティーヴン・キング
文春文庫から3点。誉田さんの『増山超能力師大戦争』は、ドラマ化・映画化もされた傑作『増山超能力師事務所』の続編です。超能力がひとつの技術として認定されている日本で、特殊能力をもつ事務所の面々が行方不明事件に挑みます。
『代償』『悪寒』と話題作のつづく伊岡さんの新刊『祈り』も、ある“力”をめぐるミステリーと言えるでしょう。さまざまなパーツが少しずつ、カチリ、カチリと嵌まっていく興奮は、ファンなら堪えられないはず。ラストに待ち受ける奇跡の瞬間を、ぜひ多くの方に体験してほしい!
『呪われた町』は、『キャリー』でデビューした巨匠の第2作。若き日のキングが“恐怖の帝王”の称号を獲得するに至った記念碑的な作品です。相次ぐ不審死、甦る死者! 小野不由美さんの賛辞も熱い名作を、この機会に手に取ってみてください。
【オール讀物】
□「推理研VSパズル研」(江神二郎シリーズ)有栖川有栖
□「夫の余命」乾くるみ
□「崖の下」米澤穂信
□「お蔵入り」芦沢央
□「孤独な容疑者」(赤い博物館シリーズ)大山誠一郎
発売されたばかりの小説誌「オール讀物」7月号は、なんと本格ミステリー大特集。
学内のライバル団体から挑戦を受け、推理小説研究会のメンバー5人が総力を結集して難題に挑む有栖川さんの「推理研VSパズル研」は、ファン待望の江神二郎シリーズ90枚!
『イニシエーション・ラブ』で世界中の度肝を抜いた乾くるみさんは、どんでん返しの超絶技巧が炸裂する「夫の余命」で読者を翻弄してくれます。
雪山を舞台に“凶器当て”に挑むのは、米澤さんの「崖の下」。本格推理でありながら、著者初の警察小説でもあります。
芦沢さんの「お蔵入り」は、新進の映画監督が主人公。主演俳優の驚くべき醜聞、その後の急展開は、まさに息をつく間もないジェットコースター心理サスペンスです。
原作のドラマ『アリバイ崩し承ります』が話題を呼んだ大山さん。今回の新作は、時効を迎えた過去の事件を元捜査一課の刑事が再捜査する『赤い博物館』シリーズの「孤独な容疑者」。どんでん返しと警察ミステリの完璧な融合は、まさに大山さんならでは!
【別冊文藝春秋】
□「マンモスの抜け殻」(長編新連載)相場英雄
電子文藝誌「別冊文藝春秋」7月号(No.32)からは、相場英雄さんの新連載「マンモスの抜け殻」を。舞台は“都心の限界集落”とも呼ばれる巨大団地。団地の顔役である老人が不可解な転落死を遂げるが、彼が死の直前に会っていたのはメディアを賑わす美人投資家だった――。渾身の社会派ミステリーを、ぜひ初回からお楽しみください。
以上9作、駆け足でご紹介しました。
ミステリーは私たちの大切な友人です。これから毎月、ミステリーの「いま」を感じられる作品をどんどんご紹介していきます! 乞うご期待!
-
冬休みの読書ガイドに! 2019年の傑作ミステリーはこれだ! <編集者座談会>
2019.12.28インタビュー・対談 -
毎年恒例「週刊文春 ミステリーベスト10」発表! 選評がじっくり読める電子書籍も発売
2019.12.12ニュース -
超能力者でありながら、昭和の香り漂う人間味溢れる登場人物たちが魅力的
2020.06.11書評 -
『呪われた町』こそ、御大キングの真正(神聖)処女長編だ!
2020.06.15書評 -
『マンモスの抜け殻』相場英雄――立ち読み
-
『赤毛のアン論』松本侑子・著
ただいまこちらの本をプレゼントしております。奮ってご応募ください。
応募期間 2024/11/20~2024/11/28 賞品 『赤毛のアン論』松本侑子・著 5名様 ※プレゼントの応募には、本の話メールマガジンの登録が必要です。