この本に登場する人物は、最後の一人を除いて、すべていわゆる著名人、有名人である。
天皇、皇族、文士、学者、実業家、政治家、ジャーナリスト、スポーツマン、芸能人などなど、日本人の十人に九人はその名前を知っているだろう人たちである。
当然、伝記などもたくさん書かれ、また彼らを主人公としたノンフィクション、あるいは小説なども多い。それらを通じて、この人たちのわれわれなりのイメージをつくりあげているわけだが、本書『明治天皇はシャンパンがお好き』は、それになにかをつけくわえられたら面白いのでは、という意図のもとに書かれた。
酔っ払う名君や大教育者、他人のふところを自分の財布のようにする文化勲章受章者、ペンネームを変えた有名作家、いつの間にか日本人になった少年たちの英雄、「ミストレス」が大統領からネックレスをもらった元老……。
プラスにしろ、マイナスにしろ、われわれはひとに「レッテル」を貼るのが好きだ。しかし、著名人であろうが庶民であろうが、ひとりの人間にはさまざまな顔がある。そんな当たり前のことをあらためて考えながら、歴史を見ていきたいと思う。
(「まえがき」より)
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