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- 2023.05.22
- 特集
6月号の特集は〈警察小説最前線〉と〈松本清張賞発表〉。万城目学さんの感動野球小説一挙200枚も!
文:「オール讀物」編集部
ジャンル :
#小説
,#エンタメ・ミステリ
,#歴史・時代小説
本日発売になった「オール讀物」6月号の特集は、〈警察小説最前線〉と〈第30回松本清張賞受賞作発表〉。警察小説の第一人者による読切や、社会派エンタメをはじめ、今月も注目の作品がずらりと並んでいます。
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〈警察小説最前線〉にまず登場するのは、今野敏さんによる「倉島警部補」シリーズのスピンオフ「ケースオフィサー」。今回は倉島が部下たちとともに、ロシア大使館に新しく赴任した軍人の正体を追う展開となっています。佐々木譲さんの「弁解すれば」では、直木賞受賞作『廃墟に乞う』でPTSDを抱えた刑事のその後、復職してからの新たな事件が描かれました。さらに『教場』で注目される長岡弘樹さんは、「交番相談員・百目鬼」シリーズで、中国でも人気急上昇の大山誠一郎さんは、「赤い博物館」シリーズで、豪華な読切競演となっています。
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一方、長編連載でも天童荒太さんの「ジェンダー・クライム」、大沢在昌さんの「魔女の後悔」、乃南アサさんの「緊立ち―警視庁捜査共助課」と強力社会派エンタメが絶好調です。名手たちの綴る緊迫の展開に、誰もが思わず息を呑むことでしょう。石田衣良さんの「IWGP」シリーズ最新話「神の呪われた子」は、宗教二世問題に真正面から挑んでいます。
今号で200枚の中編が一挙掲載となったのが、万城目学さんの「八月の御所G」。京都を舞台にした感動の野球小説は、作者の万城目さんが10年以上構想を温めていたものだそうです。WBCに続いて、レギュラーシーズンも開幕してさらに盛り上がる野球界ですが、小説でも存分に野球を愉しんでいただければ幸いです。
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新たに阿部智里さん、米澤穂信さんを選考委員に迎えた、第30回松本清張賞には、森バジルさんの「ノウイットオール」が選ばれました。「選考委員への挑戦状⁉」と話題を集めた本作への選評とともに、森さんのエッセイ、さらに歴代受賞者の千葉ともこさん、波木銅さんが短編を寄せ、阿部智里さんは「八咫烏シリーズ」展覧会の模様もグラビアで報告しています。
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そしてこの松本清張賞の発表号に合わせて、毎年企画されてきたのが、北村薫さんと有栖川有栖さんによる対談です。過去には『点と線』『砂の器』『ゼロの焦点』と代表作をお題に回を重ね、今回はいよいよ本丸、「非常に豊かな宝の森。清張先生の短編について語り合いたいと思います」(北村)。それぞれが「傑作短篇」を6本ずつ選び出し、縦横無尽に語り合った永久保存版となりました。こちらのベスト12に選ばれている「天城越え」へのオマージュを込めた、津田信三さんの短編「行逢峠」も含め、清張短編の魅力に深く迫っています。
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ほかにも夢枕獏さんの「陰陽師」、宮城谷昌光さんの「三国志名臣列伝」、遠田潤子さんの「なんば花月ラプソディ」の最新作や、人気エッセイ、コラムなど「オール讀物」6月号は、一冊に「読み物」の楽しさがぎっしり詰まっています。ぜひ隅から隅までじっくり堪能ください!
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