「もしトラ」から、「ほぼトラ」を経て、「確トラ」に──。
裁判で大統領選挙への立候補資格を問われ、一時は出馬も危ぶまれていたドナルド・トランプ前米大統領。当初は「もしもトランプが大統領に返り咲いたら」と言われていましたが、六月二七日のジョー・バイデン米大統領とのテレビ討論会後は「ほぼトランプが大統領だろう」となり、七月一三日の暗殺未遂事件後には「確実にトランプが大統領になるだろう」と想定されるようになりました。
二〇二四年一一月五日の米大統領選挙でトランプ氏が勝利し、第二次トランプ政権「トランプ2.0」が誕生したらどうなるのか。
選挙戦でトランプ氏が政敵への「報復」をほのめかしていることなどから、権威主義が強まり、アメリカや世界は分断され、国際情勢はカオスに陥るだろうと予測する識者も少なくありません。
また、トランプ氏の行動は、予測不可能であると言われます。
本書では、そんなトランプ氏のもとで働いた経験があり、思考や行動をよく知る人物をはじめ、世界を代表する知性と言うべき八人にインタビューしました。テーマは、日米同盟やNATO(北大西洋条約機構)など安全保障体制やロシア・ウクライナ戦争、米中関係、ドル高円安、「ディープ・ステート」と公務員制度改革、そして人類の未来など多岐にわたります。
不確実性が増していく世界で、私たちや日本はどう生き抜いていけばよいのか。
これからの未来を考えるために、八人の慧眼の士による分析や予測を堪能していただきたいと考えています。
文春新書編集部
「はじめに」より
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