- 2016.02.10
- インタビュー・対談
『おんなの窓 5』の帯を見て気がついた。確かに“仕上がってきている”私……。
「本の話」編集部
『おんなの窓 5』 (伊藤理佐 著)
ジャンル :
#随筆・エッセイ
2004年にスタートした「週刊文春」連載の1コマ「おんなの窓」と、「オール讀物」連載のコミックエッセイ「妙齢おねいさん道」に書き下ろしを加えた単行本『おんなの窓』の新刊が久々に発売! 連載について、5巻のテーマ「中年とトキメキ♡」についてなど、制作秘話をうかがいました。
――『おんなの窓』シリーズは、独身時代(1巻)、結婚(2巻)、妊娠(3巻)、出産&育児(4巻)と、伊藤さんの人生とともに巻数を重ねてきて、ついに5巻を刊行することになりました。
伊藤 5巻は3年ぶりの刊行で、ちょっとお久しぶりです。あとがきにも書いたんですけど、「おんなの窓」の連載がまさかこんなに続くとは思っていませんでした。1年の約束で「週刊文春」で連載が始まって、もう10年超え。最初に連載を誘ってもらった時は「週刊連載なんてできない!」って、なんなら一度断ったんですよ(笑)。だって、あんなに長期連載されていた鈴木義司先生の後に、毎週1コマなんて描けないって思いましたから。あの『お笑いマンガ道場』に出演されていた鈴木義司先生の後釜ですよ!!「週刊文春」で世相を風刺しないといけないの!?と思ったら、とても引き受けられなかったという。
――「週刊文春」のイメージから「風刺」って思われたんですね(笑)。
伊藤 そうですそうです。その1週間後くらいに「やっぱり、やってみませんか」ってもう一度誘っていただいて。ちょうど同じ時期に、女性作家さんや噺家さんも連載を始められるって聞いて、それなら私もやってみようかなと。
――連載の1コマは毎週描いているんですか? 描きためもせず?
伊藤 旅行に行く時以外は毎週です。発売日のほんの数日前が〆切りなので、ほんとギリギリまで描いてます。連載の最初の頃は、個人的なネタを入れすぎないようにしていたんですが、最近は家族ネタも増えました。回によっておばちゃんのひとり言だったりしても、1コマだからなんとか許される(ような気がする)、やりやすい量だと思います。「週刊文春」の連載の中で、一番小さい面積の連載(笑)。「おんなの窓」って連載のタイトルは、男の人のズボンのチャックを「社会の窓」って言うけど、そこからイメージしてます。私がちっちゃな窓から世間を見ちゃってます、みたいな。「ちんこ側から世間を覗く」ってことでつけたタイトルで。……つまり、私がちんこってことですかね(笑)。女だけど、ぽろりとちんこが毎週世間を覗いてお届けしてます! 「窓」も長期の連載になってきてますが、そこらへんの魂を忘れないように描いていかないと…!と思っているんです。
――おお、なんだか決意表明のようですが(笑)、5巻はまたシモネタが若干増えたような気がします。
伊藤 「42歳で初女体盛り」(34ページ収録)とかですか?(笑)血筋のもたらした奇跡ですよね。
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