- 2015.10.28
- インタビュー・対談
一途なゴキブリ系女子、コスパ良好のセアカゴケグモ系男子とは。出版甲子園で優勝した仰天企画が本になって登場
「本の話」編集部
『恋する昆虫図鑑 ムシとヒトの恋愛戦略』 (篠原かをり 著)
ジャンル :
#ノンフィクション
第10回「出版甲子園」(学生の、学生による、学生のための出版企画コンペティション)のグランプリ受賞企画『恋する昆虫図鑑 ムシとヒトの恋愛戦略』が発売されました。ヒトの恋愛模様をムシの生態や交尾方法に例えて分類・分析する……というこの本を書いたのは、昆虫をこよなく愛する“現役慶應ガール”の篠原かをりさん。クイズ・クイーンとしても活躍する篠原さんの、気になる素顔に迫ります!
――初めての著書が完成して、いかがですか?
篠原 この企画でグランプリをいただいたのが、去年の11月30日だったんです。まさか1年以内に本ができるとは思っていなかったので、めっちゃうれしいです。
――以前から本を出したいという気持ちが強かったんですか?
篠原 昔から本が大好きで、高校時代は文芸部に所属して、SF小説を書いていました。「出版甲子園」は、私が毎年出場しているクイズ大会と同じ会場(代々木の国立オリンピック記念青少年総合センター)だったのと、去年の「出版甲子園」の司会役がたまたま高校の同級生だったこともあって、その存在を知って挑戦してみました。
私も体験したAO入試系の企画と、得意なクイズ系の企画と、全部で3案提出して、最後まで残ったのが『恋する昆虫図鑑』の企画でした。
――優勝して、たくさんの出版社から書籍化の声がかかったんですよね?
篠原 トータルで10社から声をかけていただきました。全部の出版社を回って、最後に訪問したのが、文藝春秋だったんです。文藝春秋の玄関に入った瞬間、「あ、ここから本を出したい」と思いました。母が雑誌の「文藝春秋」を愛読していて、小さい頃から家に「文藝春秋」が置いてあったので、そのイメージも強かったです。
――家族構成は?
篠原 両親と2歳下の弟がいます。弟も昔はそこそこのムシ好きで、一緒にお金を出し合ってオオクワガタを買ったりしていたんですが、今はバスケと洋楽が好きで「うえ~い」とか言ってる感じの、アホな生き物になってしまいました。
――昆虫は小さい頃から好きだったんですか?
篠原 父が栃木県の田舎出身で、よく昆虫採集に連れて行ってくれたので、小さい頃からムシ好きでした。でも一瞬だけ、ムシが苦手になった時期があったんです。2~3歳くらいのときに、ダンゴムシを集めていたんですけど、あるときなぜか急にダンゴムシが触れなくなってしまって。触れないけど欲しいので、おばあちゃんにお願いして、ビニール袋いっぱいダンゴムシを集めてもらっていました。
――一番好きなムシは何ですか?
篠原 センチコガネです。すごくきれいなムシなんですが、県によって青、赤、緑など体の色に差があるんです。私は奈良にいるセンチコガネの色が一番好きなので、高校時代は、授業が終わってから新幹線に乗って奈良まで採集に行っていました。入学祝いでもらったお金は、新幹線代に全部消えました。
――今も家でムシを飼っているんですか?
篠原 今は、実家とは別に部屋を借りて一人暮らしをしているんですが、実家でも自分の家でもいろいろ飼っています。先日は、念願のタランチュラを手に入れました。初心者向きの、安くてかわいいのがお店にいたんです!
――えっ! 毒はないんですか?
篠原 弱い毒はありますけど、タランチュラに咬まれて死んだ人っていないんです。かゆくなる程度なので、大丈夫です。餌はコオロギとか鶏のささみとかをあげています。