書評

パズルで頭と心をスッキリさせよう

文: 東田 大志 (パズル研究家)

『〈東大・京大式〉頭がスッキリするパズル』 (東田大志&東大・京大パズル研究会 著)

 まず、本書のパズルは、鉛筆を使わなくとも目で見るだけで解くことができるパズルばかりです。携帯電話やiPadでメモを取る人も多くなった現代では、筆記用具を持ち歩かない人も増えてきました。従来のクロスワードやナンプレと異なり、本書のパズルは鉛筆なしで手軽かつ快適に解くことができます。

 次に、鉛筆を使わなくてもよい分、1問1問のパズルが手軽に解けるようになっています。ほんの少しの空き時間でも、面白そうな問題を見つけて気楽に取り組むことが可能なので、忙しい仕事の合間の気分転換にも最適です。

 最後に、どのパズルも、東大と京大のパズル研究会に所属する精鋭達が、腕によりをかけて作ったパズルばかりです。難問もたくさんありますが、パズルのルール自体はとても簡単。この本にしか載っていないような珍しいパズルが満載ですが、誰でもすぐにルールを理解できるようになっています。

 こうした特長により、本書のパズルを解いた後には、今までパズルで味わったことのない「スッキリ感」を実感できることでしょう。

 パズルを解くには、柔らかい頭と「ひらめき」が必要です。そんなひらめきの瞬間が面白く、ついやみつきになってしまうわけなのですが、実はそんなひらめきの繰り返しこそが、私たちの生活に大いに役立っていくのです。

 パズルでは、与えられたルールを整理し、自分の知識と経験に基づいて問題を解決することが求められます。パズルが解ける瞬間には、脳の前頭葉と側頭葉が同時に活性化し、ひらめきがおこります。このとき、側頭葉に蓄積されてきた事柄が思いがけないやり方で結び付くことにより、脳の中で新しい神経回路が形作られると言われています。

 私たちは、日々の生活の中で、煩雑な物事に数多く直面します。忙しい毎日の中で、様々な情報を取捨選択していかなければなりません。仕事にせよ家事にせよ育児にせよ、目の前の課題に対して適切な方法を瞬時に見極め、効率よく物事を解決していくことが必要です。

 パズルを解く過程で、楽しく脳に汗をかきながら、「ひらめき」を繰り返すことや、答えに辿り着いて「スッキリ!」することは、このような忙しい日常生活においても、より素早く、より正確な判断を行うための下地となることでしょう。

 それだけでなく、本書のパズルにより、培うことができるものの一つに想像力があります。ひらめき力を身に着けることによって、これまでに思いつかなかったような人生のアイディアが湧いてくるかもしれません。

 私たちの脳は、刺激を与えることで、何歳になっても成長させ続けることができます。ぜひ、本書のパズルで、楽しみながら頭と心をスッキリさせてください。そして、脳の可能性を広げ、人生を豊かにして頂ければ幸いです。

〈東大・京大式〉頭がスッキリするパズル
東田大志&東大・京大パズル研究会・著

定価:924円(税込) 発売日:2013年08月21日

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