インタビューほか

北大路欣也 『竜馬がゆく』から始まった

「オール讀物」編集部

『竜馬がゆく』 (司馬遼太郎 著)『三屋清左衛門残日録』(藤沢周平 著)

俳優生活六十年の節目の年に挑んだ新作時代劇。 自らの歩みを振り返り、日々の新たな発見を語る――

政宗から続いている出会いの不思議

 大河ドラマの出会いの中で、もうひとつよく覚えているのが、『独眼竜政宗』での(渡辺)謙ちゃんの壮絶なイメージです。僕は父親役で政宗の少年時代の話が何話かあった後に、いよいよ十八歳で謙ちゃんが僕の目の前に初登場するシーンでした。

 廊下を歩いて来る時の音、ドン、ドン、ドーンという響きが――もう八話まで進んでいる中で主人公として登場するわけだから、そのプレッシャーたるや大変なものだったと思います。ものすごい集中力と緊張とが、その足音のひとつひとつから響いてきて、「いやあー、これは来たなぁ」と。その印象は忘れられないですね。

 その後も別の仕事でご一緒したし、今や息子さんの(渡辺)大ちゃん、娘さんの杏ちゃんともご一緒して、僕は少年少女時代も知っているだけに余計に感慨があります。この年齢まで、僕自身が元気でこの仕事をさせてもらえるのは、幸せなことです。

北大路欣也主演の藤沢周平新ドラマシリーズ『三屋清左衛門残日録』(文春文庫)はBSフジにて2016年2月6日(土)夜7時放送

『三屋清左衛門』でも、大ちゃんは道場の師範代格の平松与五郎役で僕と共演します。ついこの間、一緒のシーンがあったばかりですが、お父さんより背も高くて見上げてしまいましたよ。「あの頃は、こうだったなあ」と思い返しながら、よく似ているんで、時々お父さんに見えたりもしてね(笑)。本当に何というご縁だろうと思うし、人の出会いというのはそこから何が生まれるか分からない。

 撮影では毎日毎日、皆で色々なことを発見するのは感動ですし、久しぶりにお目にかかるスタッフの皆さまも大勢いて、わくわくしながらやっています。ぜひ、ご期待に沿えるものをお届けしたいと思います。

写真◎橋本篤

竜馬がゆく 一
司馬遼太郎・著

定価:本体650円+税 発売日:1998年09月10日

詳しい内容はこちら シリーズ一覧はこちら

三屋清左衛門残日録
藤沢周平・著

定価:本体660円+税 発売日:1992年09月10日

詳しい内容はこちら

オール讀物 2016年2月号

定価:980円(税込) 発売日:2016年1月22日

詳しい内容はこちら


 こちらもおすすめ
特設サイト司馬遼太郎「司馬遼太郎を読む」(2013.09.02)
特設サイト『池波正太郎×司馬遼太郎 同時代を生きた二人の大作家の軌跡』(2013.10.01)
特設サイト司馬遼太郎『燃えよ剣』 電子書籍(2014.06.27)
特設サイト司馬遼太郎『竜馬がゆく』 電子書籍(2013.06.03)
特設サイト司馬遼太郎 『坂の上の雲』(2009.12.06)
書評平易な話言葉に凝縮された人生の真実――より良く生きるヒント満載の講演録(2015.07.05)
書評『司馬遼太郎対談集 日本人を考える』解説(2014.07.03)
インタビューほか宮城谷昌光×江夏 豊 司馬遼太郎真剣勝負(2014.05.15)
書評『新聞記者 司馬遼太郎』 文庫版あとがき(2013.06.20)
書評『坂の上の雲』の「あとがき」に見る司馬遼太郎の名言(2011.09.20)
書評司馬史観、日露戦争について 理解を深めるための貴重な一冊(2009.11.20)
書評司馬先生と父の文通(2009.11.20)
文春写真館司馬遼太郎と江藤 淳が訪れたドイツの古城(2009.07.13)