- 2012.03.21
- 書評
<『東大合格生のノートはかならず美しい』コラボ秘話>
ノートも本もITには負けない
文:森川卓也(コクヨS&T社長) ,文:太田あや(インタビュアー)
『東大合格生のノートはかならず美しい』(太田あや 著)
ジャンル :
#趣味・実用
──たしかに、受験生は文字を書くことで記憶し、整理しています。授業で残した疑問点も、常に文字として、ノートに書き残しています。もちろん若者ですからゲームもするでしょうし、ネットに親しむこともメールもすると思います。でも、ノートは文字で書く。
文字で書かないと、記憶したり、整理したり、理解する機能が落ちるように思うのです。実際、文字を書く時とタイピングをする時では、脳の働きが全然ちがうという脳科学者の論文を読んだことがあります。
逆に、パソコンでばかり文章を書いていると文字を忘れてしまうのも、五感をフルに使うという森川さんの言葉を前提にするとよくわかるような気がします。
アタマの中だけで考えているのではなく、文字は身体全体で書いているものなんですね。
森川 あまりエラそうなことを言う立場ではないのですが、このコラボをきっかけにノートと本、紙の上で文字を書く、読むという作業の大切さが伝わればいいと思っています。
我々、ノートと本の開発双方には、マスを追うだけでなく、個客の声を訊くということが、要求されているかもしれませんね。
これからの産業は、ニッチが集まってマスになる。お客様ひとり一人のより高い満足を追求することにより、今までより質の高い商品が作れると思います。そして、質の高い商品は、結果として、多くのお客様の満足につながる。そういうものではないかと思っています。
そういう観点から、「Design Your Next!―次の感動をデ・ザインします。―」という言葉をわが社が目指す「モノづくりの姿勢」としています。今まで申し上げたような経営の理念を浸透させようということなのですが、ここ半年かけて、社員に対して、私自身が説明してきました。
「モノづくりの姿勢」といっても、なかなか具体例が言えなくて、社員への説明がしにくかったのですが、「東大生ノート」はまさに、「Design Your Next!」の具体的な最初の事例になると思います。
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