本書は1日1話、それぞれの日にまつわる旬や行事、ならわしを紹介しています。 日本古来のこまやかな感覚は春夏秋冬をさらに繊細に、72の季節「七十二候」としています。忙しさに追われるうちに、いつしか忘れてしまった旬を楽しんでみませんか。
12月30日 古暦(ふるごよみ) 冬至 次候 麋角解つる
来年のための新しいカレンダーを買ったりもらったりすると、もう今年もあと数日を残して壁にかかっているカレンダーが古びて見えてきます。暦果つ、暦の末などともいわれる仲冬の季語です。
昔は伊勢で刊行された伊勢暦(いせごよみ)が、伊勢参りのお土産として人気だったとか。江戸時代には京暦や江戸暦、会津暦、三島暦など各地の神社などで編集された暦が売られていました。
酔ふて寝た日のかず〳〵や古暦
高井几董(きとう)
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