- 2015.01.08
- 書評
「うちは大丈夫」と言う家族が一番危ない!
相続で苦労しがちなポイントを短歌で学ぶ
文:森 欣史 (金沢みらい共同事務所 司法書士・行政書士)
『相続対策を短歌で学ぶ! 相続百人一首』 (森欣史 著)
ジャンル :
#趣味・実用
「百人一首」を名乗る以上、短歌を百首作らなければなりません。また、そのためには百のテーマを設定しなければなりません。まさに「アイデアは思いつくことよりも実現することの方が難しい」の世界でした。まずは、メルマガやブログで、記事を週に1テーマずつ投稿していきましたが、百首完成するまでには2年の歳月が必要でした。
なお、今回の出版にあたっては、メルマガ等で配信した短歌や記事の内容、順序や章立てなどを全面的にリニューアルしていますが、特に苦労したのは、1つのテーマを見開き2ページにまとめることでした。法律の解説書は、文字数を少なくすると具体例を紹介する余裕がなくなるため、逆にわかりにくくなってしまうことも多いのですが、内容を薄くせずに、事例を盛り込んで分かりやすく解説することに非常に苦心しました。
相続対策は、相続人の側ではできることに限界があるため、財産を遺す側による生前の対策が非常に重要ですが、現実には楽観的に構えている方が多いようです。しかし、子が親に対して「遺言をして」とか「贈与をして欲しい」とは、なかなか言い出しにくいでしょうし、親に相続対策の本を渡しても、読んでくれないことも多いと思います。
本書では、まずは親にプレゼントしやすく、かつ、読み物としても面白い本となることを心がけたつもりです。本書が世に出ることで、相続争いや相続の手続で困ってしまう方が一人でも減ることを切に願っております。
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