発達障害の相談は専門家に
今回、例に挙げたような問題行動がみられる場合、子どもは発達障害である可能性が高いのだろうか――。
5 時には専門家に相談する。
確かに、今回の本で取り上げたのは、発達障害によく見られる行動です。が、 こうした苦手なこと、気になる行動は誰にでもあることで、年齢とともに生活に支障がなくなっていく場合は、発達障害ではありません。
たとえば、先ほどの2歳児検診で言葉の遅れを心配されたお子さんのような場合、実際に発達障害であるケースは10人に1人いるかいないかです。
文科省の全国調査によれば、6・3%の割合で発達障害が疑われる子どもがいます。原因は、脳の機能障害ということ以上、よくわかっていません。
生活しづらさにまったく変化がない、あるいは年齢と共にひどくなっていくようなら、医療機関を受診することをお勧めします。
6 子どもの問題行動を「治そう」と思わない。
私の考える子どもへの手助けは、苦手なことをなくすのが目的ではありません。それは個性の一部と考えられるからです。
子どもの頃にあった気になる行動は、大人になっても多少は残ります。私自身、子どもの頃からひどい方向音痴で、いまだに完全には治りません(笑)。
要は、それで生活がひどく困らないよう、工夫して乗り越えればいいのです。
困ったときは親子で工夫をし、「できた!」と子どもに言わせてみてください。
困難を乗り越えたとき、子どもが見せる嬉しそうな顔は、子育ての何よりの醍醐味ですから。
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