- 2015.10.28
- インタビュー・対談
一途なゴキブリ系女子、コスパ良好のセアカゴケグモ系男子とは。出版甲子園で優勝した仰天企画が本になって登場
「本の話」編集部
『恋する昆虫図鑑 ムシとヒトの恋愛戦略』 (篠原かをり 著)
ジャンル :
#ノンフィクション
――ほかにはどんなムシが……?
篠原 マダガスカルオオゴキブリの「ブリトニー」「ブリオッシュ」「ブリヂストン」と、その子供たちがたくさんいます。たぶん50匹くらいいますね。もうさすがに子供には名前をつけていないです。ゴキブリは昆虫ゼリーも食べるし、ドッグフードも食べるし、何でも食べますね。料理したときに出る野菜クズも食べてくれるので、生ゴミが減っていいですよ。
小学生の頃から、クワガタも飼っています。オス1匹にメス3匹というパターンで飼うと、程良い数の子孫が残せるんです。
――昆虫を繁殖させて売ったりは?
篠原 かつては何万もの高額で取引されていたオオクワガタも、今は値崩れしてしまって、ペアで数千円程度ですし、自分で愛でるだけで売ったりはしていません。
クワガタは好きですけど、なぜかカブトムシにはあまり興味がないんです。あと、サソリには興味がないけれど、タランチュラが好きだったり、蝶(チョウ)より蛾(ガ)のほうが、顔がかわいいから好きですね。
――かわいいムシと言えば、本の中で「かわいくてモテる魅力的なお嬢様」としてカイコの話を書かれていましたね。
篠原 カイコもしばらく育てていました。カイコは人間が世話をしてあげないと、生きていけないところがとてもかわいくて……。昔、絹糸をとる仕事をしていた人は、茹でたカイコの繭の中身を食べていたそうです。
――えっ! 食べる……?
篠原 韓国では「ポンテギ」と呼ばれるカイコの佃煮が売っていますよ。でも私は、カイコの味はあまり好きじゃないです。“おばあちゃんの家の押入れ”みたいなニオイが口に広がるので……。
あと最近、デュビアという種類のゴキブリも飼い始めました。今のところ、先に飼っていたマダガスカルオオゴキブリのほうがかわいいです。一緒に過ごす年月が経つほどに、愛情が増しますね。
――家に普通のゴキブリが出たら、どうしているんですか?
篠原 がんばってつかまえて逃がします。ペットとして飼っている海外のゴキブリは、動きがゆっくりなんですけど、日本のゴキブリは動きが早いので、なかなかつかまえられないんですよね……。
――蚊(カ)は、どうしてます?
篠原 蚊を叩いたら、手に黒い粉がついて「蚊拓」(かたく)がとれるじゃないですか。あれが面白くて、小さいときは蚊を見つけたらよく叩いて潰していました。でもここ10年くらい、蚊に刺されていないんです。友達と昆虫採集に行って、皆は20箇所くらい刺されてかゆがっているのに、私だけ無傷で。刺されていないのか、刺されているのにかゆいと感じないのか、そのあたりは謎なのですが……。
――ご両親は、ムシを飼うことに関しては何も言わず?
篠原 はい。子供の頃から何でも買ってくれました。母は心配性なので、「ゴキブリを触ったら手を洗うのよ」とは言われますけど、そのくらいです。
――哺乳類には興味ない?
篠原 そんなことないです。実家に犬がいますし、今まで自分で飼ったことがあるのは、ハムスターとスナネズミくらいですけれど。両生類や爬虫類のほうが、飼った経験は多いです。イモリとか、トカゲとか、ヘビとか。
――ヘビ! 毒がないやつですよね?
篠原 ヒバカリという小さなヘビです。毒もなくて、咬まれてもハムスターより痛くなかったです。昔は毒ヘビと勘違いされていて「咬まれると日ばかりの命だ」ということで「ヒバカリ」という名前になったそうですよ。
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