(4)気になるカレとの会話のきっかけに
ヒーローものに憧れ、思春期である中高生の頃に“司馬本”を読んだという男子は意外と多い。そこで、気になるカレとの会話のきっかけに“司馬本”を使ってみるというのはどうだろうか?
おすすめは代表作の一つ『竜馬がゆく』。破天荒な主人公に魅了されるせいか、“司馬本”の中でもかなり読みやすい。坂本龍馬はドラマや映画、漫画など映像化される機会も多いが、その多くは“司馬本”の影響を受けているという。2010年に大河ドラマの主役も福山雅治演じる龍馬。カレとの話も盛り上がるに違いない。
ゲームの『三国志』シリーズや映画『レッドクリフ』などスケールの大きな話が好きなカレなら、中国の歴史小説『項羽と劉邦』で話しかけよう。サクセスストーリー好きなカレには『菜の花の沖』がいい。イケメンにはほど遠い主人公・高田屋嘉兵衛の一代記だが、男が秘めた才能を見抜き、一途な思いを寄せる村のマドンナ・おふさに自分の思いを重ねながら語る……なんてことも可能かも!?
『竜馬がゆく』
連載開始は1962年。明るく陽気で、老若男女問わず人々を魅了する不思議な男・坂本龍馬の生涯を描いた幕末青春記。この時代に活躍した数多くの英雄、豪傑を描いている著者だが「竜馬だけが、型破りである」とあとがきで述べているのも面白い。(文春文庫 全8巻)
『項羽と劉邦』
原題は「漢の風、楚の雨」。紀元前3世紀末の中国大陸で、漢という巨大な帝国を築き上げていった劉邦。一方、永遠のライバルである項羽は「四面楚歌」で有名な楚の猛将。二人が繰り広げる戦いを通して、天下を制する人望とは何かを語っている。(新潮文庫 上中下)
『菜の花の沖』
江戸時代後期。貧困や差別など悲惨な境遇から海の男として身を起こし、蝦夷・千島の海で活躍する商人に成長していく高田屋嘉兵衛の一代記。鎖国政策を死守する日本と南下政策のロシアとの板挟みになった嘉兵衛は己の力で解決しようと決意する。(文春文庫 全6巻)
後編に続く
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