- 2015.05.15
- インタビュー・対談
映像化不可能小説を映画にするアイディアが僕にはあった
掲載:CINEMA SQUARE
『イニシエーション・ラブ』(乾くるみ 著)
ジャンル :
#エンタメ・ミステリ
松田翔太、前田敦子は、意外なキャスティング
でもそこに深い意味が
――堤幸彦監督のほかの作品はご覧になっていますか?
乾 ミステリー好きにとって親しみのある作品をいくつも手掛けていらっしゃいますよね。『トリック』『ケイゾク』『SPEC』などを見ると、ミステリーが分かっている方だなと感じます。というのは、ミステリーというのは、最後の種明かしに向けて、盤石な構成がされているもので、堤監督は、種明かしという見せ場に向けて、着々と作っている印象があります。だから安心してお任せできると信頼しています。
――脚本を読んだ印象はいかがでしたか?
乾 アイディアさえ生かしてくれたら、あとはもう好き勝手やってもらっていいと思っていましたが、原作の設定を忠実に生かして、ちゃんと’80年代をベースにしてあったので、驚きました。静岡と東京という舞台設定や、登場人物もかなり忠実で、そんなに守ってくれなくても……と恐縮するくらいでした(笑)。
――松田翔太さんと前田敦子さんの印象を教えてください。
乾 松田さんによって、鈴木が、原作よりもイケメンになった気がします(笑)。原作ファンの方からは、こんなイケメンじゃないという反応がきっと出るでしょうけれど、映画を最後まで観れば、彼がイケメンである意味が分かっていただけると思います(笑)。そういう意味で、松田さんのようにいい俳優さんが演じてくださって良かったです。前田さんは、ぼくがAKB48に興味を持った時はすでに卒業を発表されていて、センターの重圧という肩の荷を下ろして、神々しいまでになっていたんですね(笑)。だから、田舎の女の子・マユに、センターまで上り詰めた前田さんをキャスティングするという意外性には、その手があったか! と膝を打ちました。
――ほかに、先生が思う映画のみどころを、可能な範囲で教えてください。
乾 最初、松田さん、前田さん、木村文乃さんの3人だけしか出演者が発表されてなかったところに、追加でほかのキャストが発表されたとき"亜蘭澄司"という人が入っていて。これまた、その手があったか! とニヤニヤしてしまいました(笑)。その正体は……楽しみにしていてください。
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